視力検査に使われるフォントを無料で使用可能なフォントに再構成した「Optician Sans」
眼鏡技師のØyvind Krogh氏らが、世界中の眼科医が視力検査時に使用しているフォントを無料で使えるフリーフォントの「Optician Sans」として作り直し、公開しています。
Optician Sans – Free font based on historical optotypes
https://optician-sans.com/
「Optician Sans」は公式サイト上の「DOWNLOAD FOR FREE」をクリックすれば無料でダウンロード可能。
ダウンロードしたフォルダ内の「Optician-Sans.otf」というファイルを右クリックして「インストール」を選択すれば、PCにOptician Sansをインストールすることができます。
「Optician Sans」がどのようなフォントなのかは以下のムービーを見れば一発でわかります。
Optician Sans - new free font - YouTube
無数のレンズが並ぶ器具を装着した人が映り……
その後、モニターが表示されます。どうやら視力検査を行っている模様。
Optician Sansの考案者は眼鏡技師のØyvind Krogh氏
眼科医や眼鏡技師は視力測定をするために、視力検査用に使われるアルファベットを何度も何度も繰り返し見続けます。Krogh氏はこれまで何百万回も視力検査表のフォントを見続けてきたとのことですが、ここにはすべてのアルファベットが並んでいるわけではなく、選ばれた10種類の文字が配置されているだけだそうです。
それが以下の10文字。
視力検査に用いられるフォントは1862年にHerman Snellen氏が考案した「Snellen chart」や、1959年に眼鏡技師のKay Louise Sloane氏が作成した「Sloan letters」などがあります。Snellen chartは5×5マスのグリッド上で作られており、Sloan lettersも原則的にはこれに基づいて作られています。現代の視力検査では主にこのSloan lettersが使用されているのですが、「C/D/H/K/N/O/R/D/V/Z」という10文字以外のフォントは存在しません。
そこで、10文字以外のアルファベットやグリフをまとめて作成するというプロジェクトが、10年以上前にスタート。
そうして完成したのが「Optician Sans」です。
なお、「Optician Sans」はウェブサイト・印刷物・スタートアップ・組織で自由に使用可能。しかし、Optician Sansの配布や販売は禁止されています。
・関連記事
数十種類の無料日本語フォントをブラウザ上で一度に試せて便利な「ためしがき」を使ってみた - GIGAZINE
商用利用可能な無料フォントを検索可能な「FONT BEAR」 - GIGAZINE
無料で商用利用も可能な小説で使えるハイクオリティな本文用オールドスタイル明朝体フォント「しっぽり明朝」 - GIGAZINE
スマホで撮影するだけでディープラーニングのAIがフォント名を教えてくる無料アプリ「WhatTheFont」 - GIGAZINE
言葉ではなくフォントの種類で札を見分ける「フォントかるた」で実際に遊んでみた - GIGAZINE
・関連コンテンツ