研究で示された「年末太りを防ぐコツ」とは?
by Adrienn
忘年会・クリスマス・年末年始とイベントがめじろ押しとなっているこの季節、気になるのが食べ過ぎや運動不足による体重増加です。そんな年末太りを防ぐ簡単なコツが、研究によって示されました。
Effectiveness of a brief behavioural intervention to prevent weight gain over the Christmas holiday period: randomised controlled trial | The BMJ
https://www.bmj.com/content/363/bmj.k4867
These Simple Tips May Prevent Holiday Weight Gain, Study Suggests
https://www.livescience.com/64271-tips-prevent-holiday-weight-gain.html
イギリス・バーミンガム大学の研究者らは、18歳以上かつBMIが20以上の男女272人を対象に、年末年始にかけての体重増加をチェックする調査を行いました。職場やSNS、学校などで募集された無作為の参加者らは、136人ずつの2グループに分割されました。
研究チームは片方のグループに対しては、年末年始の調査期間に少なくとも週2回は体重を計測し、記録するように求めたとのこと。それに加え、グループには「体重を管理するための10のヒント」がレクチャーされたそうです。ヒントの中には「食べ物のサイズに注意する」「アルコールや甘い飲み物を制限する」「日々の運動が重要」といったダイエットに役立つものが含まれていました。
さらにこのグループには、休日につい食べてしまう食べ物のカロリーを消費するために、いったいどれほどの運動が必要になるのかを示したリストも配られました。リストの中には、たとえば「ローストポテト3個のカロリーを消費するためには16分のランニングが必要」「小さなグラスに注がれたグリューワインのカロリーを消費するためには33分のウォーキングが必要」といった項目が記されていたとのこと。
一方で研究チームは対照グループとなった136人に対して、健康について記された簡単なリーフレットだけを渡しましたが、これ以上特にレクチャーなどは行いませんでした。
by PublicDomainPictures
研究チームはクリスマス休暇前の11月もしくは12月、そして約1カ月後の1月または2月に参加者全員の体重を測定しました。その結果、さまざまなレクチャーが行われたグループには体重増加が見られなかったものの、リーフレットを配られただけの対照グループでは平均して0.4kgの体重増加が確認されたそうです。年末年始を含むクリスマス休暇前と後では、2つのグループ間に平均して0.5kgの体重差が確認されました。
つまり、実際に「週に2回体重を計測して記録する」以外には何の制約も課されなかったにもかかわらず、意識付けを行うだけで休暇中の体重増加には差が現れたということが研究で示されたというわけ。1kgにも満たない差と考えると小さなものと思うかもしれませんが、「わずかな体重増加を防いだだけでも健康にはポジティブな影響がある」として、研究チームは重要な結果だと述べています。
by rawpixel.com
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