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ザッカーバーグCEOらFacebook幹部の内部メールを含む250ページもの極秘文書をイギリス議会がネットで大公開


イギリス議会が、マーク・ザッカーバーグCEOやシェリル・サンドバーグCOOなどFacebook関係者の内部メールのやりとりなどを含む、250ページにおよぶFacebookの内部文書をネット上に公開しました。Facebookが頑なに公開されるのを拒んできた機密文書がついに開示されています。

Parliament seizes cache of Facebook internal papers | Technology | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2018/nov/24/mps-seize-cache-facebook-internal-papers

Facebook’s Zuckerberg at Center of Emails Released by U.K. Parliament - WSJ
https://www.wsj.com/articles/u-k-releases-internal-facebook-emails-deliberating-data-access-1544022496

Nearly 250 Pages of Devastating Internal Facebook Documents Posted Online By UK Parliament - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/59vwez/nearly-250-pages-of-devastating-internal-facebook-documents-posted-online-by-uk-parliament

一連のCambridge AnalyticaによるFacebookデータ流出事件では、フェイクニュースや狙い撃ち広告などあらゆる手段を使って選挙への干渉が行われ、イギリスのEU離脱(Brexit)の是非を問う国民投票やドナルド・トランプを大統領に押し上げた2016年のアメリカ大統領選に大きな影響が及ぼされたとみられています。

「イギリスがEUから離脱すべきか否か」の国民投票の結果、離脱派が勝利 - GIGAZINE


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Brexitに関係しているという事情もあり、イギリス議会はCambridge Analyticaスキャンダルの全容を解明するためFacebookのザッカーバーグCEOをイギリス議会の公聴会に呼び出しましたが頑なに拒否されていました。ザッカーバーグCEOはビデオ会談による公聴会出席すら拒んでいました。

イギリスだけでなくアメリカでもCambridge Analyticaスキャンダルに巻き込まれていたFacebookでしたが、このスキャンダルとは別に、「Pinkini」と呼ばれるFacebook上でビキニになった友人を検索するアプリを開発していたSix4Threeから、「Facebookによるポリシー変更によって、アプリ運用に必要なデータにアクセスできなかった」ことを理由に、それまでのアプリ開発に投じた25万ドル(約2800万円)の賠償を求める訴えがアメリカ・カリフォルニア州で提起されていました。その訴訟の中で、Six4Threeは入手したFacebookの内部文書を証拠として提出していましたが、非公開扱いとされていました。

この文書に目を付けたイギリス議会は、すでに廃業したSix4Threeの創業者であるテッド・クレイマー氏がイギリス・ロンドン滞在のタイミングを狙って、Facebookの内部文書をイギリス議会に提出するようにとの議会命令を発令し、PCに保存されていた内部文書を確保しました。なお、クレイマー氏に対しては、命令に従わない場合は収監する可能性があることをチラつかせたとのことで、イギリス議会の強引なやり方は手続きが異例だったことを表しています。

フェイスブックの命運握る「ビキニ画像検索アプリ」開発者 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
https://forbesjapan.com/articles/detail/24125

Facebookの内部文書を確保したイギリス下院のダミアン・コリンズ議員は、2018年11月27日にFacebookの内部文書には、「ロシアによる干渉の可能性をFacebook幹部に警告する技術者の警告が含まれている」と述べて、文書が関連性と公共性が極めて高いとして公開する可能性を明らかにしていました。

そして、2018年12月5日にコリンズ議員の言葉通りFacebookの内部文書を要約した250ページにわたる文書がインターネット上に公開され、誰でも閲覧できるようになりました。

Note by Damian Collins MP, Chair of the DCMS Committee
(PDFファイル)https://www.parliament.uk/documents/commons-committees/culture-media-and-sport/Note-by-Chair-and-selected-documents-ordered-from-Six4Three.pdf


この内部文書は2012年から2015年までのFacebook社内のやり取りに関するもので、当時、Facebookでユーザーデータへのアクセス権販売をどのようにして売り上げにつなげるかが議論されていたことを示したものだとのこと。Facebookがアプリ開発者に対してユーザーデータへのアクセスを許可する方法や、そのデータを広告主にフィードバックするための具体的なプラットフォームの仕組みが解説されています。文書では、2014年以降にFacebookがプライバシーポリシーを厳格化した後でも、一部の企業に対してはユーザーデータへの優先的なアクセス権が与えられていたとされており、優先企業としてNetflixやAirbnbが名指しされています。

Facebookはこれまで一貫して「ユーザーの情報を販売したことはない」という立場をとっていましたが、ユーザーデータへのアクセス権を販売していたとすれば、矛盾が生じます。

Facebookは利用者の情報を販売していますか。 | Facebookヘルプセンター | Facebook
https://www.facebook.com/help/152637448140583


さらに、文書にはザッカーバーグCEOやサンドバーグCOOの社内メールも公開されており、2012年時点でザッカバーグCEOが個人情報の販売を検討していたことも明らかになっているとのこと。

Facebookがユーザーデータを販売していたことを示す内部文書の公開について、ザッカーバーグCEOはFacebook上で自身の見解を明らかにしています。

Mark Zuckerberg - This week a British Parliament committee... | Facebook
https://www.facebook.com/zuck/posts/10105559172610321


ザッカーバーグCEOによると、イギリス議会が公開した内部文書は、2014年から2015年に行われた悪質なアプリを排除するためのFacebookの開発者向けプラットフォームのモデル変更につながった議論に関するFacebook社内メールの一部にすぎず、断片的なものだとのこと。内部の議論を経て最終的に「無料で開発者用プラットフォームを提供し続けること」「開発者は必要に応じて『広告』を購入できること」に決まったという経緯があり、そのモデルは成功したと述べています。そして、「このモデルはAmazonのAWSやGoogle Cloudで使用料を支払うのと同じ課金モデルであり、断じてデータを売るものではない。Facebookはユーザーのデータを売ったことはない」と反論しています。

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