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ベゼルレスの新型「iPad Pro」は拷問テストをパスできず、折れ曲がりやすさに要注意


Face IDを採用しホームボタンを取り払った新型iPad Proは、厚さ5.9mmというさらなる薄型化が行われましたが、強度に対する耐性は弱まったようです。スマートフォンをカッターナイフで傷つけ、ニードルでひっかき、ライターの火であぶり、素手で折り曲げ耐性を調べるという「拷問テスト」を行いYouTubeで公開しているJerryRigEverything氏が、新型iPad Proを試験したところ、無残な姿になっています。

iPad Pro Bend Test! - Be gentle with Apples new iPad... - YouTube


新型のiPad Pro、11インチ版と、新型のApple Pencil。


さっそく開封。


これまでのApple Pencilは、「端末のLightningポートに挿して充電するという愚かな仕様だった」と述べるJerry氏。


新型のApple PencilはiPad Proの側面にマグネットで貼り付けられるだけでなく、ワイヤレス充電も可能です。


スティーブ・ジョブズがiPhone発表イベントで、「スタイラスなんか誰が欲しがるんだ?」と話したことが懐かしく思い出されます。


ただし、底面にぶっ挿す謎仕様からマグネット&ワイヤレス充電式になったので、ジョブズもこれならかろうじて許してくれるかも……。


さっそく新型Apple Pencilをいたぶり始めるJerry氏。ラバーコーティングの柔らかいペン先は、カッターナイフで簡単にそぎ落とされます。


曲げ試験


まるで鉛筆のようにポキっと折れました。


簡単に折れてしまうのは、ワイヤレス充電用のコイルが中央付近に内蔵されたのが原因だとのこと。曲げ方向に力が加わると、応力がこの部分に集中する構造になっているようです。


プラスチックのカバーをパリパリと取り除いていくJerry氏。


内部の金属の塗装もガリガリと剥いでいきます。


内蔵のリチウムバッテリーもペンチでクネクネといたぶると……


なにやら液体が飛び出しました。このような行為は危険なので、くれぐれも真似しない方が良さそうです。


いよいよ、新型iPad Proのテスト。まずはディスプレイに紙テープを貼って……


数字を書き込みます。


数字に対応したモース硬度のペン先のニードルで、ディスプレイをガリガリとこすり、ひっかき傷の耐性をチェック。


6番でうっすら傷がつき、7番からははっきりと深いひっかき傷がつきました。ディスプレイはプラスチックではなくものすごく薄いガラスでコーティングされているのが確認できたとのこと。


ガラスはフロントカメラも覆っているので、比較的、傷には強いと言えそうです。


側面部分をカッターの刃でガリガリ。


右側面の中央部分にプラスチックで覆われた部分が現れました。


これは、ワイヤレス充電用の穴で、アルミの筐体はこの部分でカットされているようです。


USB Type-Cに変更された底面もガリガリ。iPad Proはアルミのフレームで覆われています。


左側面には、マイクホールがありました。この穴が、後々、悲劇を生み出すことになります。


背面をカッターナイフでガリガリ。


お絵描き中。


スタン・リーに捧げるスパイダーマンの完成。なお、ボタン類もアルミ素材で、側面、背面を含めてiPad Proのアルミ保護膜の品質は非常に高く「描き心地は良好」だとのこと。


サファイヤガラスで特別に保護されたリアカメラもニードルでカリカリ。


一般にガラスよりも高い強度でレベル8まで耐えられるはずのサファイヤガラスですが、6番のニードルで傷がつき、HTCなどのサファイヤガラスよりも傷には弱いとのこと。


ディスプレイ面をライターの火で10秒間あぶる「火あぶり」テスト。


黒く濁りましたが……


すぐに元通り。iPad Proは液晶ディスプレイなので、熱への耐性は高めです。


最後に恒例の「曲げ試験」。ディスプレイを上向きにした状態で、両手で力を加えると……


あっさりと中央付近で折れました。


それほど力は入れていないように見えますが、バキバキと折れ曲がっていきます。


ディスプレイ面はバッキバキ。


反対方向に力を入れると、さらにバッキバキ。


バックパネルはくっきりと折れ線がついています。


Jerry氏によると、側面の中央にある「スピーカーホール」と「ワイヤレス充電ユニット」が強度面での弱点になっている模様。


パネルが簡単に外れると、中からぎっしりと敷き詰められた薄いバッテリーが登場。


四隅に設置されたスピーカーが印象的だそうです。


iPad Proは折れ曲がりやすいと話題になった「iPhone 6 Plus」とは違い、ポケットに入れられて大きな力が加わるという危険はありません。ただし、カバンにポイッと放り込むような場合は、念のため保護ケースなどで万全の備えをする方が良さそうです。

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in モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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