背面ガラスのiPhone 8の耐衝撃性能テストでバキバキのバックパネルが世界中で量産される
近年、新型スマートフォンが発売されると、性能やデザインだけでなく耐衝撃性や耐摩耗性など物理的な強固さがテストされることが増えてきました。スマートフォンの中でも別格の存在である新型iPhoneであれば世界中の注目は一際高いのも当然で、背面にガラスを採用したiPhone 8の耐衝撃性を調べるべく、世界中でiPhone 8を落下させるテストが行われています。
家電製品の耐久性試験ムービーを数多く公開するSquareTradeは、iPhone 8・iPhone 8 Plus・Glaxy Note 8の耐衝撃性を比較しています。
SquareTrade iPhone 8 Breakability - YouTube
AppleはiPhone 8シリーズに関して「スマートフォン史上最も頑丈なガラス」の採用をうたっていますが本当でしょうか?
ということで、耐衝撃性を実験。高さ6フィート(約180センチメートル)から落下させてみます。
背面を下にして落としたテストでは、iPhone 8はバックパネルが破損しました。
iPhone 8 Plusはバッキバキ。
Galaxy Note 8も無残なことになっています。背面ガラスモデルは、3機種とも6フィート(約180センチメートル)の高さには耐えられないようです。
次に、ディスプレイを下にした状態で6フィート(約180センチメートル)の高さから落下させるテスト。
iPhone 8
iPhone 8 Plus
Galaxy Note 8。やはり表面も6フィート(約180センチメートル)の高さからは落とすべきではないという結果になりました。
次は、巨大なパチンコを使ってスマートフォンをふっ飛ばす試験。
約22M/h(時速35キロメートル)でスマートフォンは投げ出されるとのこと。
iPhone 8
iPhone 8 Plus
Galaxy Note 8
最後は、特別な箱の中に入れて60秒間ぐるぐる箱を回すというテスト。
中ではスマートフォンが何度も壁に打ちつけられます。
iPhone 8
iPhone 8 Plus
Galaxy Note 8
以上のテストの結果、SquareTradeによる耐衝撃性能はiPhone 8が「67」。スコアは大きいほど破損のリスク大となっています。
iPhone 8 PlusはiPhone 8よりも破損リスクが高い「74」
Glaxy Note 8はフロントベゼルが曲面ガラスなのが災いして、「80」と3モデルの中では最も破損しやすいと評価されました。
なお、各テストにおける評価の内訳は以下の通りです。
次はYouTuberのTechRax氏によるiPhone 8 PlusとiPhone 7 Plusを比較したムービー。
iPhone 8 Plus vs 7 Plus Drop Test! - YouTube
目線の高さから複数回落下させるテストでは、iPhone 7 Plus(左)とiPhone 8 Plusはともにディスプレイガラスがバキバキに割れてしまいました。ディスプレイ面に関しては、破損しやすさに新旧両モデルで大差ないとのこと。
しかし、背面に関してはいわずもがな。ガラスを採用したiPhone 8 Plusは、旧モデルに比べて壊れやすいという予想通りの結果になっています。
なお、TechRax氏はiPhone 8 Plusの耐久性について他にもテストしています。
iPhone 8 Plus Hammer & Knife Scratch Test - YouTube
「うっかりハンマーを落としてしまう」という、謎のシチュエーションを採用したテスト。
最終的にはハンマーで画面を打ち付けます。
数度のハンマー攻撃にもかかわらず、ディスプレイガラスにヒビは入った状態でもタッチパネルは機能するという驚きの結果に。
もちろん、液晶が壊れるレベルまで打ち付ければ機能しません。
ハンマーでたたきまくった後のバックパネルはこの通り。
スマートフォンをいじめ抜くことに関しては右に出る者がいないほど大量のスマートフォンをテストしてきたJerryRigEverything氏は、期待通りにiPhone 8の過酷なストレステストを敢行し、YouTubeでムービーを公開しています。
iPhone 8 Durability Test - BEND TEST - Glass Scratch Video! - YouTube
スマートフォンのストレステストの第一人者であるJerryRigEverything氏は、発売日にiPhone 8でテストを行っています。
異なるモース硬度の針で画面をひっかくテスト。
モース硬度「6」で目に見えるレベルの傷が付きました。
とはいえ、カッターナイフや……
コイン
鍵でガリガリやっても傷が付かないディスプレイガラスは、実用的な耐ひっかき性能を持っています。
ホームボタンや……
FaceTimeカメラ(フロントカメラ)も高耐久性。
スピーカーホールのカバーは金属製。一般的なスマートフォンは繊維素材を使っていることに比べると、Appleの耐久性へのこだわりがうかがえるとのこと。
ガラスに変更された背面をカッターナイフでガリガリひっかいても……
傷一つ付きません。
1枚のガラスで覆われたLEDフラッシュも傷つきにくい状態。
マイクも金属メッシュで保護されており、JerryRigEverything氏は高評価を与えています。
ひっかき傷に対して強いサファイヤガラスを採用したiSightカメラ(リアカメラ)。
カッターナイフ程度では傷がつかないようです。
モース硬度6のペンでは傷が目立ち始めるとのこと。
モース硬度8では深い傷がつくそうですが、リアカメラのカバーは実用性において必要十分な耐久性をもっているようです。
ディスプレイをライターの火であぶるテスト。
液晶パネルは熱で黒ずみますが……
熱がさめると元通り。
最後におなじみの「素手による折れ曲げテスト」。ガラスのバックパネルに親指を当てて曲げてみても、筐体はゆがみますが折れることはおろかガラスが破損することもなし。
ディスプレイ面に指をあてても同様。
iPhone 7ではディスプレイパネルが浮き上がってしまい「破壊」認定されましたが、iPhone 8は折れ曲げ試験を見事にクリアしました。
ガラスとアルミニウムの境目をガリガリと削るJerryRigEverything氏。
iPhone 8の高耐久性の秘密は、ガラスと金属の間に緩衝材として使われているプラスチックのフレームにあるそうです。
耐久試験の第一人者のJerryRigEverything氏に、アクセサリーメーカーのAnkerから、「この保護ケースを試してみてよ」と新作ケースが送られてきたそうです。
iPhone 8 DROP TEST!! - 'Most Durable Glass' Ever? - YouTube
Ankerの自信作「Shield+ Case Dual Layer Heavy Duty Protective Military-Grade Certified Protection」を手にするJerryRigEverything氏。
プラスチックの外カバーとゴム製のインナーカバーに分かれており、衝撃をうまく吸収する構造になっているようです。
ということで裸のiPhone 8とAnkerケースで保護されたiPhone 8を使って、耐久性を比較します。
まずは、膝の上にスマートフォンを載せた状態で立ち上がって落下させるという、よくあるシーンを再現した落下テスト。
落下テスト1回目
裸のiPhone 8はほぼ無傷。
カバー付きiPhone 8も当然ながら無事。
立った状態で手の平から無造作に落下させるテスト。
裸のiPhone 8は、角に傷がつきました。ただ、ガラスパネルは表裏共に無事。
手の平から放り出すテストにも2台のスマートフォンは耐えました。
側面を下にして落下させるテスト。
ついに裸のiPhone 8のガラスパネルが破損。ホームボタンに向かって亀裂が走ってしまいました。
テストは続行。背面を下にした状態で手の平から落下させるテスト。
AnkerケースのiPhone 8を取り出してみると……
無傷。
すでに亀裂が生じていた裸のiPhone 8はディスプレイがバキバキに割れてしまいました。
そして、背面のガラスパネルもバキバキ状態。保護ケースの威力がまざまざと見せつけられました。
Ankerケース付きiPhone 8はテストを続行。頭上よりも高い場所からの落下試験を繰り返しても……
無傷。ガラスパネルを守るために、保護ケースは頼もしい存在だと言えそうです。
JerryRigEverything氏がテストしたAnkerのケースはAmazon.comで販売中。記事作成時点では10.99ドル(約1200円)のセール価格で販売されていました。このケースはiPhone 8でのワイヤレス充電にも対応するとのこと。せっかくのガラスパネルがまったく見えない状態になってしまいますが、愛機に傷一つ付けてなるものかという人には良さそうです。
Amazon.com: iPhone 8 Case, iPhone 7 Case, Anker Shield+ Case Dual Layer Heavy Duty Protective Military-Grade Certified Protection [Support Wireless Charging] for iPhone 8 (2017) / iPhone 7(2016) -Black: Cell Phones & Accessories
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