美しいガラスデザインと最高性能のカメラを持つHTCフラッグシップスマホ「U11」はなぜ折り曲げ試験をクリアできなかったのか?


美しいガラス筐体に握って操作できる「エッジ・センス」を搭載、さらにはGoogleのPixelを上回る世界最高性能のスマートフォンカメラの評価をDxOMarkから受けるなど、極めて高い評価を受けるHTCのフラッグシップスマートフォン「U11」。そのU11を、新型スマートフォンが登場すると耐久テストという「拷問」を加えることで有名なYouTuberのJerry Rig(JerryRigEverything)氏がテストしてます。結果から言うと、U11は拷問テストをクリアできませんでした。その理由をJerry Rig(JerryRigEverything)氏が考察しています。

Rig氏がU11に拷問を加える様子は以下のムービーで確認できます。

HTC U11 Durability Test - Scratch, Burn, Bend Test FAIL! - YouTube


箱から取り出した新品のU11。保護フィルムを剥がして拷問開始。


問題なく動作するのを確認しました。


HTCが「Liquid Surface Design」と呼ぶ光沢感にあふれるU11(右)の背面。同じくガラス筐体のSamsung Galaxy S8(左)と同じく、美しいデザインです。


背面はコインがくっきりと映り込むレベルの鏡面仕様。ガラス筐体ならではの美しさをU11は持っています。


まずはスクラッチ(引っ掻き)試験。2から9まで数字が書かれたテープを貼ります。


これはLevel 3の引っ掻きツール。レベルが上がるほどモース硬度が上がり傷が付きやすくなっており、ガラス表面がどれだけ傷に耐えられるのかを試験します。


淡々と傷を付けるべく引っ掻きまくるRig氏。


結果はLevel 5まで耐えられるというもの。この結果は、iPhone 7やGalaxy S8などと同じ。Gorillaガラス5を採用するU11はかなりの引っ掻き耐性を持っていることが分かりました。


このLevel 5がどれくらいスゴイかというと、鍵をこすりつけても傷ひとつ付かないレベル。日常使用では細かい砂でこすりつけるなどの特殊な条件をのぞけばほぼ傷は付きません。


ガラス素材に見える指紋センサー部分をカッターナイフでごしごし。


無残に傷つきました。指紋センサーはGorillaガラス5ではないようです。


なお、ガリガリと傷つけた指紋センサーですが、指紋認証の精度にまったく問題なしでした。


前面をガラスで覆われた中に、スピーカー部分はファブリック素材になっています。


ゴリゴリと削ると繊維が現れました。


しかし、フロントカメラ部分は傷が付かない仕様。前々モデルのHTC U9では傷が付いていたことに比べると大きな進歩だとRig氏は高評価を与えています。


リアカメラも傷がつきません。


ただし、LEDフラッシュはプラスチックカバーのため傷だらけに。なお、Rig氏によるとGalaxy S8はLEDフラッシュまで傷に強いガラス製だとのこと。


とはいえLEDフラッシュは些細な問題。フロント・リアともに傷に非常に強い頼もしいガラスで保護されていることが確認できました。


なお、メタル製の縁はカッターの歯で削ると当然ながら傷が付きます。


ホームボタンも金属製で傷が付きました。


ヘッドフォンジャックがなくなったと文句を言いながらガリガリと削るRig氏。


散々、側面を痛めつけましたが、握って操作するエッジ・センスは健在でした。


続いて、ライターの火であぶる耐火試験。


あぶった部分はすすで黒くなりましたが……


約8秒で元通りに。


ディスプレイは表示・タッチ操作ともに問題なし。火あぶり試験はクリアです。


最終関門の折り曲げ試験。


ぐぐぐっと力を込めるとたわむ筐体。


こんな感じでひん曲がってしまいました。


ディスプレイはまだ正常に表示されています。


今度はディスプレイ面から力を込めます。


パキパキという音と共に、ガラスパネルが浮き出してきました。


ディスプレイは破壊され、折り曲げ試験はクリアならず。Rig氏による拷問試験をクリアできなかった敗北者たちが集められる通称「恥の棚」へ送られることになりました。


バックパネルのガラスは耐久性があるようです。


ゴリラガラスは折れ曲がった部分で横一列に亀裂が入り、全体的にひび割れました。ガラス下の液晶も破壊されてしまいました。


ちなみに、数カ月前に拷問試験をクリアしたというHTC U Ultraを取り出してきたRig氏。背面のガラスはバキバキの状態ですが、曲げに耐えディスプレイ操作にも問題がない状態です。


Rig氏によると、両者の運命を分けたのはガラスと筐体の間に入れられたプラスチック製の緩衝材にあるとのこと。


カッターナイフで緩衝材を削り取って説明するRig氏。プラスチック層が衝撃を吸収して力を逃がすことでガラスや液晶パネルの破壊を防ぐことで、U Ultraは恥の棚行きを免れたというわけです。


他方でU11はガラスと筐体が直接貼り付けられており、力を逃がすことができないリジット構造のため、ベンド試験に耐えられなかったようです。


HTCの美しさを追求する姿勢自体は評価するRig氏。ただし、折れ曲がりに強いのは前モデルU10であるため、より耐久性を求める人はU11ではなくU10を選ぶべきだとのこと。美しさと引き替えに、折れ曲がりやすくなったりイヤホンジャックがなくなったりした点は、何よりも耐久性を重視するユーザーには「後退」と評価されるかもしれません。

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