レビュー

自然の健康食”黒にんにく”が家庭で作れる「黒にんにくメーカー」で実際に12日間にんにくを熟成させてみた


家庭用精米機やホームベーカリーなどで知られるエムケー精工株式会社が家庭で手軽に黒にんにくを作れる「黒にんにくメーカー BG-05T」を9月20日に発表しました。

黒にんにくとは「味噌」や「黒ビール」を変色させる原理である「メイラード反応」によって通常のにんにくが変色したもので、その過程でS-アリルシステインやアミノ酸の一種であるガンマ-アミノ酪酸(GABA)は約2倍、ポリフェノールは約24倍に増加するとのこと。また味わいも通常のにんにくとはまるで違い、にんにく特有の臭気は減り、ドライフルーツのような食感になるそうです。

これまでは家庭で作る機会はまずありませんでしたが、本当に手軽に作れるものなのか、この「黒にんにくメーカー」を実際に使ってみました。

黒にんにくメーカー(BG-05T) - MKeLIFE(エムケー精工)
https://www.mkseiko.co.jp/seikatu/products/bg/bg-05t.php

「黒にんにくメーカー BG-05T」はこんな箱に入っています。


箱を開けると本体・釜・トレイ・電源コード・説明書が入っていました。


本体の大きさはiPhone XS Maxと比べてみるとこんな感じ。大きさは実測でだいたい幅28cm×奥行き26cm×高さ28cmでした。


釜はつるんとして焦げ付かないようになっており、炊飯器の釜とそっくりです。


今回は実験のために1個税別190円「青森県産国産低臭にんにく」と1個税別33円「中国産にんにく」の2種類を用意しました。


iPhone XS Maxと比べるとこんな感じ。一回り大きいのが国産にんにく。


重さを量ってみると、中国産にんにくは48g。


国産にんにくは68g。


皮を剥いて可食部を計測すると、中国産にんにくは45gで……


国産にんにくは64gでした。中国産にんにくと比べると約1.5倍ほどの重さ。


トレイににんにくを並べていきます。Sサイズだと20個~22個、Mサイズだと16個~18個、Lサイズだと10個~14個並べられるとのこと。


並べるとこんな感じに。今回は上段に中国産にんにく、下段に国産にんにくを並べました。


釜にトレイごとにんにくを入れて……


ぴったり収まりました。


本体のふたをきっちりと閉じ、準備完了。


設置場所の条件は「雨水がかからない」「近くに洗濯物などを干してない」「風通しが良い」「臭いで迷惑がかからない」とのことなので、換気扇のあるキッチンに設置。


本体に電源コードを差し込んで……


コンセント側にも電源プラグを差し込み、アース線も接続します。


本体正面のパネルに「---」と表示が出たので、電源の接続は問題なさそう。「開始」ボタンをポチッと押してみると……


温度設定や時間設定といった工程はなく、運転が始まりました。前面のパネルには現在の内部温度の33度と……


残り時間の288時間が表示されています。この間には黒にんにくを作るために最適な温度を自動で保ってくれます。後は待つのみ。


あとは放置しておけば大丈夫……と思いきや、2日目の朝、他の編集部員から「ガス漏れかと思った」と言われるぐらい強烈なにんにく臭が拡散。どうやら、キッチンは密閉空間ではなかったことと、キッチンの換気扇では換気しきれなかったことで、無関係な部屋にまで匂いが広がってしまったようでした。このままでは来客時に困るので、ほぼ密閉できて換気扇が強力な風呂場に移動させることに。移動時、一時的にコンセントを抜かざるを得ませんでしたが、移動後も問題なく動きました。


風呂場の前には小型脱臭機を設置しました。それでも移動から数日は匂いが気になるという声が上がりました。集合住宅で使用するときは、相当気をつける必要がありそうです。


「運転中でもにんにくの状態が気になるときは、ふたを短時間開けて確認してもかまいません」とのことなので、実際に確認してみました。1日目から13日目まで撮影し、1枚の写真に並べてみました。5日目は台風のため撮影できなかったので、上から順に1日目~4日目、6日目~9日目、10日目~13日目。こちらは中国産にんにくで……


こちらは国産にんにく。撮影状況などの関係で色合いが戻ってるように見える場合もありますが、基本的には日を追うごとにメイラード反応で黒くなっています。


288時間(12日)経過後、本体から取り出してみるとこんな感じに。


国産にんにくも見事な褐色に。


更に1~3日間自然乾燥すると追熟し、甘味が増して更に美味しくなるとのこと。そのまま風呂場にキッチンペーパーを敷いて並べて……


扇風機で3日間乾燥させてみました。


これが12日間黒にんにくメーカーで熟成させ、3日間自然乾燥させた中国産にんにく。


重さを量ってみると、18gでした。乾燥前は48gだったので、約3分の1ほどに軽くなっています。


剥いてみると、中の薄皮まで簡単に剥けます。想像上に真っ黒な実が出てきました。


こちらは国産にんにく。


重さは33gと、こちらは半分ほどの重さになりました。


剥いてみると真っ黒な実がボロリ。中国産にんにくよりも弾力があり、実も一回り以上大きいです。


並べてみるとこんな感じに。左は中国産にんにく、右は国産にんにくですが、国産にんにくのほうが大きいのが一目瞭然です。


可食部の重さを量ってみると中国産にんにくは16g。乾燥前の可食部は45gだったので約3分の1に。


国産にんにくは31g。乾燥前の可食部は64gだったので、こちらはほぼ半分の重さになりました。


実食してみることに。中国産にんにくは持ってみた段階で硬く、かなり乾燥しています。


口に入れると、にんにくと知らずに食べればドライフルーツだと思ってしまいそうな食感。後味は見た目の黒さに通じる炭っぽさがあります。食べている最中からにんにくの匂いがあり、食べ終わっても残るのですが、印象としては「ドライフルーツ」。ただ、粒によっては本当に炭のように硬く味がしないものもありました。


こちらは国産にんにくです。持った段階から弾力があり、瑞々しさすら感じます。


食べてみると中国産に比べて圧倒的に甘く、風味も強いです。食感はねっとりとしており、果物特有の弾力は干し柿やプルーンを思わせます。「中国産との差はあるが、中国産でも品種を選べば健闘できるものもあるのでは」との意見もあり、総じて国産のほうが美味しいとの意見でした。


作り終えた後は毎回本体を掃除する必要があります。コンセントを抜いて釜が冷めるのを待ってから取り外し、本体は水で濡らしたふきんなどで汚れを拭き取ります。


ふたパッキンの部分は特に汚れが溜まりやすい様子。


釜は食器用洗剤をつけたスポンジで洗います


トレイも同様にゴシゴシ。にんにくが直接乗っていたので、一番汚れていました。


また、説明書では焼酎に黒にんにくを入れて氷砂糖を溶かした「黒にんにく酒」や……


はちみつに黒にんにくを浸した「はちみつ黒にんにく」などの食べ方も紹介されていました。はちみつ黒にんにくは「ヨーグルトなどにかけてお召し上がりください」とのことで、甘いはちみつと黒にんにくがさっぱりとしたヨーグルトによく合っていました。


「黒にんにくメーカー BG-05T」は楽天市場のエムケー精工オンラインショップYahoo!公式オンラインショップAmazon.co.jpなどで購入可能。公式オンラインショップでの販売価格は税込2万4800円です。

Amazon | エムケー精工:黒にんにくメーカー(ブラウン)/BG-05T | エムケー精工 | 調理器具 通販

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in レビュー,   試食,   , Posted by darkhorse_log

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