Microsoftが明かした「買収戦略」とは?
by efes
Microsoftはこれまでに数々のスタートアップを買収してきていますが、近年は特に「コミュニティ」の買収に力を入れていることを最高財務責任者であるエイミー・フッド氏が明かしました。「ネットワーク」という資産の重要性について、フッド氏は語っています。
Microsoft CFO Amy Hood on M&A: communities, networked assets
https://www.cnbc.com/2018/10/02/microsoft-cfo-amy-hood-m-and-a-communities-networked-assets.html
フッド氏のもと、Microsoftは2014年にMinecraftの開発元を2680億円で買収、2016年にはLinkedInを2兆8000億円で、2018年6月にはGitHubを8000億円超で買収しました。過去5年でコミュニティの買収を続けているMicrosoftですが、これについてフッド氏はMost Powerful Women Summit 2018というカンファレンスで「私たちはネットワークの資産、成長している市場、そして私たちがよりよいオーナーになれる場所を探しています」と語りました。LinkedInは「プロフェッショナル」に、Minecraftは「プレイヤー」に、GitHubは「開発者」に通じており、このようなネットワークをMicrosoftは意図的に買収してきたとのこと。
Microsoftの買収後、LinkedInのメンバーは4億4300万人から5億5700万人にまで増加しました。同様に、GitHubは2800万人の開発者を、Minecraftは9100万人の月間プレイヤーを抱えています。
2013年にフッド氏がピーター・クレイン氏の後を継いでから、Microsoftは実に57回以上の買収を行っています。フッド氏の就任後、2014年にサティヤ・ナデラ氏がMicrosoftのCEOとなりました。ナデラCEO率いるMicrosoftはメールアプリの「Acompli」やストレージを提供する「Avere Systems」、教育スタートアップの「Flipgrid」といった、幅広い企業を買収してきましたが、カンファレンスで「買収しなかったことを後悔したことはありますか?」と尋ねられたフッド氏は「考えたことがない」と述べ、「それはあまり生産的な思考ではありませんね」とコメント。常に次のステップ、新しい買収について考えている様子を明らかにしたとのことです。
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