ソフトウェア

PlayStation 2上で自作のJavaプログラムを走らせた猛者が登場

by Deni Williams

プログラミング言語「Java」は、Sun Microsystems(サン・マイクロシステムズ)によって開発され、記事作成現在はOracle(オラクル)によって管理されています。Javaで開発されたソフトウェアは特定のプラットフォームに依存しないため、Javaは携帯電話からDVDプレイヤーまでありとあらゆるデバイスで動作可能な言語といわれ、「30億のデバイスで走るJava」というキャッチコピーも生まれました。そんなJavaのプログラムを、2000年に発売された家庭用ゲーム機「PlayStation 2」の実機上で動作させることに成功したと、プログラマのマイケル・コーン氏が報告しています。

Michael Kohn - playstation2 java
http://www.mikekohn.net/micro/playstation2_java.php


実際にPlayStation 2で、Javaでコーディングしたグラフィックスデモを自作のJava APIで走らせている様子を以下のムービーで見ることができます。

(2) Java Demo Running On Playstation 2 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=AjM069oKUGs


PlayStation 2と録画用のDVDレコーダー


画面に文字が走り……


Java Grinderが起動。その画面には「30億のデバイスで走るJava」というキャッチコピーとJavaのロゴが表示されています。


コーン氏によると、このJavaのロゴ画面は、同じくJavaプログラマーのJoe Davission氏がかつてコモドール64でJavaを動作させたときに作成させた低解像度のロゴを流用しているとのこと。


コーン氏が制作した「Java Grinder」が立ち上がりました。Java GrinderはPlayStation 2でJavaのプログラムを走らせるためのソフトウェアです。


「Java Grinder」の文字は、マーカーで書いたものをスキャンして取り込んだとのこと。


BGMとして流れている曲はコーン氏が別のプロジェクトのために作曲したもので、PlayStation 2のエミュレータで使われるサウンドプラグイン「SPU2」で再生されています。音楽のギターとベースはコーン氏自ら演奏したもので、リズムは独自のプログラミング言語「Drum++」によってコーン氏がドラムマシンで音楽をシーケシングしたものです。


マンデルブロ集合の計算をしながら、3D計算の計算も行っているとのこと。


画面の中でくるくると回るカラーキューブはWings 3Dで描画されたもの。コーン氏によると、キューブを利用したのは単に「コーン氏が画力に自信がないから」だとのこと。


続いてたくさんのカラフルなパネルが円形に表示され……


正四面体のモデルが回転しながら登場。


正四面体モデルは少しずつ数が増え、回転しながら画面を所狭しと動き続けます。PlayStation 2でjavaを走らせるために、コーン氏はPS2 Linuxのキットを入手し、何年も研究を行っていたとのこと。今回の挑戦から、PlayStation 2の現行エミュレータの1つである「PCSX2」と実機での動作の違いや問題点が見えてきた、とコーン氏は語っています。


なお、コーン氏はこれまでにもSega Genesis(メガドライブ)やAtari 2600でJavaプログラムを走らせることに成功しているほか、スウェーデン風のパンケーキにチョコレートで自分の名前をエンコードするなど、変わった試みに挑戦しています。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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