モバイル

iPhoneに5G技術を搭載すると1台あたり2300円以上かかることが判明


2018年6月に第5世代移動通信システム(5G)の技術仕様が確定しました。しかし、これらの特許をAppleなどのスマートフォンメーカーが持っているわけではないため、スマートフォンで5G通信を行うためには特許ライセンス料を支払う必要があります。VentureBeatの報道によると、iPhoneで5G通信を行う場合、ライセンス料が21ドル(約2300円)以上かかるとのことです。

Nokia caps 5G royalty at €3 as mobile industry seeks licensing peace | VentureBeat
https://venturebeat.com/2018/08/21/nokia-caps-5g-royalty-at-e3-as-mobile-industry-seeks-licensing-peace/

5G technology could cost Apple $21 for each future iPhone
http://www.idownloadblog.com/2018/08/22/5g-technology-costs/

2018年8月21日に5Gの特許を持っているノキアが「5G通信にかかる特許ライセンス料を端末1台あたり3.48ドル(約390円)にする」と明らかにしました。ノキアが設定した特許ライセンス料は非常に安いのですが、5G技術の特許を持っているのはノキア1社だけでなく、他にEricssonに最大5ドル(約550円)、Qualcommnに13ドル(約1400円)のライセンス料を支払う必要があります。

By Kārlis Dambrāns

これらのライセンス料をモバイル端末に当てはめると、1台あたり約21ドル(約2300円)となりますが、これで金額が確定したわけではありません。5Gの特許を保有していて、いまだライセンス料を決定していない企業にはSamsungとHuaweiの2社が残っており、これらの価格が決定することで最終的な金額が決まります。

ライセンス料について、Huaweiの徐直軍CEOは「FRANDの原則を考慮して5Gのライセンス料を高く設定するつもりはありません」と述べており、5G通信の普及の妨げになるような価格を設定するつもりはなく、安価にする方針であると説明しています。

2018年時点で多くの通信キャリアが5G通信のテストを行っており、5G対応スマートフォンも早々に登場する可能性があります。しかし、AppleはQualcommと訴訟合戦を繰り広げている状況にあって、QualcommがAppleに対しては他社よりも高額な5G通信のライセンス料を設定する可能性が指摘されています。このため、5G対応のiPhoneの登場は他社の端末よりも遅れると予想されており、時期は遅くて2020年頃になると見込まれています。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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