「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督が故郷メキシコシティでの日々を下敷きに作った映画「ROMA」予告編
「ゼロ・グラビティ」でアカデミー賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン監督が、「ゼロ・グラビティ」以来の監督を務めたNetflixオリジナル映画「ROMA」の予告編がYouTubeで公開されています。
ROMA | Teaser Trailer [HD] | Netflix
道を掃除する女性の姿。
静かな路地で営まれる日常が、モノクロで映し出されています。
「ピューロロー」と甲高い音の笛を吹きながら、自転車を押して歩く男性。
一人の男性が車に乗り込むのを、家族が見送っています。
急に妻と思われる女性が男性の背後から抱きつきました。男性も切なそうな表情を見せます。
やがて車はエンジン音を響かせながら、走り去っていきました。どうやら男性は長期の出張に出た様子。
再会を喜ぶ親戚らしき一同。
「ROMA」は、キュアロン監督が生まれ育ったメキシコシティでの日々が下敷きになっているとのこと。メキシコシティにある「ローマ」と呼ばれる地区で営まれる、みずみずしくも懐かしさを感じさせる風景がモノクロで捉えられています。
舞台となった1970年代のメキシコでは、制度的革命党(PRI)による一党独裁に近い体制が敷かれていました。
PRI政権下において高度経済成長が遂げられる一方で、メキシコ国内には政治や社会階級に反発するデモが行われるなど、混乱した状況が続いていたようです。
目に余るデモには、反政府デモ隊の鎮圧に軍隊が動員されることもありました。
政府支援の民兵なども組織されていたとのこと。
そんな中でも、人々はたくましく生きています。
スラムのような場所もありました。
海に向かって歩く女性に……
新生児室を優しいまなざしで見つめる女性。
火事が起きたり……
暴動が発生するなど、社会情勢は不安定です。
それでも、モノクロの画面を通して人々の生活や営みを肯定するような、優しく包み込むような雰囲気が伝わってきます。
「ROMA」は2018年内に、映画館やNetflixで公開される予定です。
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