「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のニューヨークでの激戦はどのように生み出されたのか
マーベルヒーローが一堂に集結した映画「アベンジャーズ」シリーズの第3弾「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で、前半の大きな見せ場であるニューヨークでの激戦シーンがどのように作り出されたのか、映画のVFX(視覚効果)を担当したFramestoreがYouTubeで制作過程ムービーを公開しています
Avengers: Infinity War | VFX Breakdown | Framestore - YouTube
ニューヨーク上空に、本作のヴィラン(敵役)であるサノス配下の宇宙船「Qシップ」が出現するシーン。巨大な宇宙船が町の上空に浮かんでいるという、威圧感あふれるシーンです。
下地となっているのは街並みの空撮映像。
空撮した映像に、建物や植物、および建物の破損描写が追加されます。
また、画面中に不要なマンションなどが取り除かれ、色が整えられます。
小さくて見えにくいですが、道路に車や人を追加。そしてQシップも画面上に登場。
Qシップは実在しないので、CGで作られています。
Qシップのドーナツ状の穴の内側に光を追加し、周囲のものを吸い込もうとしているので砂埃などの表現も加えます。
これで完成です。
一方、Qシップの襲来に気付いたトニー・スタークが町へと飛び出していきますが……
向かいにある「MANHATTAN SPECIALITY FOODS」の看板以外の背景は青い壁(ブルースクリーン)です。ただ、逃げ惑う人々や放置された車はホンモノ。
人々が逃げてくる方向へと進むトニー。画面左側は合成前、右側は合成後。ブルースクリーンの部分は街並みに変化しています。
実は、この撮影はセット内で行われていました。
スタジオの壁面にブルースクリーンを張り、街並みをあとから合成しています。
建物の陰から向こう側を確認するトニー。
実は、青い壁の前に立っていました。
Qシップでやってきたのはサノス配下の巨漢カル・オブシディアンと闇魔術師エボニー・マウ。
煙や色の調整前はこんな感じで……
そもそもこの2人はCGで合成されていました。
その造形は「こういう種族が実在するかも」と思わせるほど細かいもので……
目のあたりをアップで見ても違和感ゼロ。
トニーはアイアンマンに変身します。胸のリアクターに触れるとアイアンマンスーツが展開される仕組みで……
スーツがトニーの体を覆っていくところはCG。
トニーを演じるロバート・ダウニーJrは赤いマーカーのついたジャケットを着用しており……
これを目印にスーツの展開アニメーションが作られ……
トニー・スタークがアイアンマンへと変身するシーンができあがっています。
Qシップ襲来時、スクールバスに乗っていたピーター・パーカーはバスの窓から外へ出てマスクを被り……
大ジャンプでバスから離れ、戦線へと加わります。
このシーンの場合は全部がCGというわけではなく、ピーターがバスからジャンプするところまでは生身の演技でした。
他にも激しい戦闘シーンがどう作られたのかがわかるムービーとなっています。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」はもともと「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー Part1」「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー Part2」のタイトルで公開される予定でしたが、内容がそれぞれかなり独立したものになったということで改題され、前半はPart1を削ったタイトルで公開されました。また、ストーリーがかなり衝撃的なものであることからいわゆる「ネタバレ」には制作時からかなり配慮が行われ、今回のムービーを作ったFramestoreはニューヨークの戦いを担当していますが、ほかの場面でどういうことが起きるかはまったく知らされなかったとのこと。
本作の続編にあたる「アベンジャーズ4(仮)」は2019年5月3日全米公開予定です。
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