「マーベル・シネマティック・ユニバース」がフェイズ3突入、3年間で10作品以上公開へ


アイアンマンとキャプテン・アメリカが、それぞれマーベルヒーローたちを引き連れて対決することになる「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」の予告編第1弾が11月25日に公開されました。数年前から、マーベルヒーローたちが作品の垣根を越えて共演する「マーベル・シネマティック・ユニバース」作品が次々と作られていますが、この「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」はそのフェイズ3の1作品目。すでに、2019年までに11作品の公開予定が決まっています。

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マーベル・コミックが生み出したヒーローといえば、上記のサイトタイトルにも書かれているように「アイアンマン」「スパイダーマン」「ハルク」「X-MEN」「ウルヴァリン」など、錚々たる顔ぶれです。映画化、アニメ化、ドラマ化と、コミックから飛び出しての展開も数多く行われており、「マーベルのヒーローを1人も見たことがない」という人はそう多くはいないはず。

そんな中でも、2008年に公開された「アイアンマン」以降、マーベル・スタジオが製作しているマーベルヒーローの映画群は「マーベル・シネマティック・ユニバース」と呼ばれています。この映画群は、同一の世界観を舞台にいろいろなヒーローたちの活躍を描くクロスオーバーもので、各作品の中には国家組織「S.H.I.E.L.D.」が登場していたり、「アベンジャーズ」のようにヒーローたちが顔を合わせて共闘する作品もあります。

◆フェイズ1~フェイズ2
フェイズ1は2008年5月2日にアメリカで公開された「アイアンマン」からスタートしました。映画化権は1990年4月にユニバーサルスタジオが手に入れ、「リ・アニメーター」「フロム・ビヨンド」「キャッスル・フリーク」「ダゴン」などH・P・ラブクラフト作品の映画化で知られるスチュアート・ゴードン監督が撮る予定でしたが、1996年2月、20世紀フォックス映画が権利を購入。ニコラス・ケイジやトム・クルーズが興味を示し、1999年10月にはクエンティン・タランティーノ監督の名前も挙がっていましたが、結局、映画化は実現せず、権利はニュー・ライン・シネマへ。2001年6月にコミックのファンだというジョス・ウェドン監督が名乗りを上げますが形にはならず、2004年12月にニュー・ライン・シネマは2006年公開予定という計画でニック・カサヴェサス監督を起用します。ところが、これもまた暗礁に乗り上げ、2006年、マーベル・スタジオが権利を買い戻し、自前でアイアンマンが作られることになりました。マーベル・シネマティック・ユニバースを横断して活躍するS.H.I.E.L.D長官のニック・フューリーは、この「アイアンマン」から顔を見せています。


日本では2008年9月27日公開だったアイアンマンより早く、2008年8月1日に公開された「インクレディブル・ハルク」は、全米公開は2008年6月13日でフェイズ1の2作品目。この作品には「アイアンマン」のトニー・スタークが登場し、より明確にヒーローたちの繋がりがわかるようになっています。ちなみに、ヒーローとしてのハルクを描いた作品としては、この5年前にアン・リー監督の「ハルク」が公開されていますが、「マーベル・シネマティック・ユニバース」とは無関係の作品です。

インクレディブル・ハルクから約2年の間があって「アイアンマン2」、さらに1年後に「マイティ・ソー」「キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー」が公開されて主要なヒーローが出そろい、2012年にヒーローが一堂に会して敵と戦う「アベンジャーズ」が公開されました。この「アベンジャーズ」がフェイズ1のクライマックスです。なお、「インクレディブル・ハルク」ではハルク(ブルース・バナー)を「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でブロードウェイ俳優のマイク・シャイナーだった役エドワード・ノートンが演じましたが、アベンジャーズ以降は「ゾディアック」でデイヴィッド刑事役のマーク・ラファロが演じています。


フェイズ2は2013年5月公開の「アイアンマン3」から始まり、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」と続編が続きました。しかし、その次に公開されたのは、従来はあまり知名度の高くなかった「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」でした。公開されてみるととても評価が高く、北米では「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」を抜いて2014年公開映画の最高興収を挙げる結果に。フェイズ2はこのあと「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」、「アントマン」と続きました。


◆フェイズ3
そして、これから突入するのが「マーベル・シネマティック・ユニバース」のフェイズ3です。

第1弾の「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー(Captain America: Civil War)」は2016年5月(日本では2016年4月29日)公開予定。アイアンマン(トニー・スターク)とキャプテン・アメリカはアベンジャーズとして活動する中で何度か対立する場面がありましたが、本作ではそれが「ちょっとしたいさかい」ではなく、お互いにヒーローたちを従えて正面からぶつかることになります。すでに予告編に出ている通り、ブラック・ウィドウ、ホークアイ、スカーレットウィッチなど、「アベンジャーズ」に出てきたヒーローたちが登場します。


その次は2016年11月4日公開予定の「ドクター・ストレンジ(Doctor Strange)」です。監督は「地球が静止する日」のスコット・デリクソン。脳外科医ストレンジが自動車事故に遭って医者を続けられなくなり、修行を通して習得した魔術でヒーローとして戦っていくという話で、「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」アラン・チューリング役やドラマ「SHERLOCK」シャーロック・ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチがストレンジを演じます。


2017年5月5日公開が予定されているのは「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー2(Guardians of the Galaxy 2)」。前作の試写時に評判が良かったことから、ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOがシリーズ化を匂わせた発言を行い、それが現実のものとなりました。監督は前作に引き続いてジェームズ・ガン。原作コミックから少なくとももう1人のキャラクターが追加される予定で、また、アベンジャーズとのクロスオーバーも考えられているとのこと。

これに続くのが、新しい「スパイダーマン」。2002年から2007年にかけて公開された3部作、さらに2012年・2014年に公開された「アメイジング・スパイダーマン」がありますが、またもリブート。スパイダーマン役はトム・ホランド、監督はジョン・ワッツ。「インクレディブル・ハルク」もリブートしてマーベル・シネマティック・ユニバースに加わったので、同じような大きな変化が起きるかも。2017年7月28日公開予定です。

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フェイズ3の5作品目は「マイティ・ソー/ラグナロク(Thor: Ragnarok)」。2015年10月に監督がタイカ・ワイティティに決まり、2016年6月から撮影が始まるとみられています。ソー役はクリス・ヘムズワース、ロキ役はトム・ヒドルストン、シフ役はジェイミー・アレクサンダーが引き続き演じる模様です。

2018年2月16日公開予定なのが「ブラック・パンサー(Black Panther)」。ブラック・パンサー役は「42 ~世界を変えた男~」ジャッキー・ロビンソン役のチャドウィック・ボーズマンで、一足早く「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」に登場します。監督などはまだ未定のようです。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(Avengers: Infinity War)」はパート1が2018年5月4日、パート2が2019年5月3日公開予定。アベンジャーズはこれまで2作品をジョス・ウェドン監督が撮りましたが、本作では「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」のルッソ兄弟が担当する予定。IMAX/Arri 2Dデジタルカメラで撮影された最初の映画になるとのこと。アイアンマン(演:ロバート・ダウニーJr.)、キャプテン・アメリカ(演:クリス・エヴァンス)、ソー(演:クリス・ヘムズワース)、ロキ(演:トム・ヒドルストン)、ハルク(演:マーク・ラファロ)、ホークアイ(演:ジェレミー・レナー)、サノス(演:ジョシュ・ブローリン)らの出演が予定されています。

さらに「アントマン・アンド・ザ・ワスプ(Ant-Man and the Wasp)」が2018年7月6日公開予定。ワスプは作中に登場する女性ヒーローの名前で、女性ヒーローはこれが初というわけではありませんが、映画の題名に入るのはマーベル初です。アントマン(演:ポール・ラッド)とホープ(演:エヴァンジェリン・リリー)が出演し、監督は引き続きペイトン・リードだとのこと。

そして2019年に入って、3月8日公開予定なのが「キャプテン・マーベル(Captain Marvel)」。本名はキャロル・ダンバースという女性で、ワスプに続いて女性ヒーローの名前がタイトルを飾ります。キャロルは、クリー帝国から地球に送り込まれてきたスパイだったキャプテン・マーベルと恋に落ちますが、マーベルは敵との戦いで爆死。しかし、このときマーベルの遺伝子がキャロルの体と融合し、キャプテン・マーベルと同じ力を得たことから「ミズ・マーベル」を名乗る女性ヒーローとなった、という経緯があります。その後、「キャプテン・マーベル」の名はマーベルの遺伝子から生まれた息子ジェニスが継いでいましたが、ジェニスも戦死し、今はキャロルが「キャプテン・マーベル」を名乗っています。映画はキャロルが主人公で、どういうストーリーになるのかは不明です。ちなみにキャプテン・マーベルという名前は初代の本名「マー・ベル(Mar-Vell)」に由来するもので、クリー帝国の大尉だったことから「マー・ベル大尉(Captain Mar-Vell)」と呼ばれたものを地球人が「キャプテン・マーベル」というヒーローだと勘違いしたことから生まれました。

フェイズ3のラストは2019年7月2日公開予定の「インヒューマンズ(Inhumans)」。彼らはクリー星人によって生み出された“超人類”。ヒーローたちが集まっているのとは異なり、「個々人が特殊な能力を持っている種族」のような感じです。ストーリーやスタッフ・キャストなどはまだ明かされていませんが、インヒューマンの王族たちにフィーチャーしたものではないのではないかと言われています。また、「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」でグルート役を演じたヴィン・ディーゼルがFacebookに「Are you Inhumans?」という画像を投稿していることから、出演が噂されています。


ちなみに、DCコミックヒーロー作品については、ワーナーが「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」に続いて9作品を2020年までに公開する予定となっていたり、マーベル・シネマティック・ユニバースとは別に、「X-MEN」シリーズなどもあるので、少なくともこれから4年ぐらいはアメコミ映画がぎっしりと続くことになります。

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in 映画, Posted by logc_nt