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2世紀に建てられた巨大図書館の遺跡が発見される


2世紀半ばに建設された巨大な公共図書館の遺跡がドイツのケルンで発見されました。この図書館には2万巻の巻物が所蔵されていたと考えられています。

'Spectacular' ancient public library discovered in Germany | Books | The Guardian
https://www.theguardian.com/books/2018/jul/31/spectacular-ancient-public-library-discovered-in-germany

この図書館の遺跡は、2017年にケルンの中心部にある教会の敷地内において「遺跡の壁の一部」が発見されたことをきっかけに発掘されることになりました。考古学者は「この建物は古代ローマ時代に建てられたもの」と語っており、西暦50年に古代ローマ人によって設立されたドイツ最古の都市「コロニア」にあった建物の1つであるとしています。


ローマ・ゲルマン博物館のディルク・シュミッツ氏によると、「発見された壁には小さな隙間がありました。しかし、彫像を収められる大きさでもなかったので、何の隙間なのか悩んでいました」と述べていて、当初は何の目的で建てられた建物かわからなかったとのこと。その後、調査を進めていく中で、その隙間が巻物を置くための棚だったことがわかり、後に2万巻の巻物を保管できる巨大図書館であったことが明らかになりました。

シュミッツ氏は「今回発見された図書館は、2世紀半ばに建設されたドイツ最古の図書館で間違いないでしょう」と語り、古代ローマの属州時代に建てられた図書館であった可能性が高いとしています。また、同氏は「このような図書館は他にもあるはずですが、おそらくまだ発見されていません」として、ヨーロッパの各地にも同様の図書館が存在する可能性も指摘しています。なお、今回発見された図書館は非常に巨大なものですが、トルコにあるエフェソスのケルスス図書館と比較するとわずかに小さいとのことです。


シュミッツ氏はこの建物は公共図書館として利用されていた可能性を示唆しており、「ケルンの中心部にあるということは、コロニアの中心部にあることを意味します。古代ローマ時代の都市中心部は公共広場として利用されていたことから、その場所にある建物は全て公共の建物であったはずです」と語っています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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