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「銃の3Dデータ配布はやっぱり危険」とアメリカの20州が公開中止を求める


3Dプリンターで出力したパーツで作る「3Dプリンター銃」の3Dモデルデータをインターネット上で公開することの是非をめぐる裁判が行われ、2018年7月にアメリカ司法省と3Dプリントデータの公開を推進する非営利団体「Defense Distributed」、3Dプリントモデルのオープンソース検索エンジン「DEFCAD.com」との間で和解が成立。一部の例外を除き、銃の3Dモデルデータが2018年8月1日から公開されることが決定しました。しかし、マサチューセッツ州などアメリカの20の州は「銃の3Dデータの公開は危険である」として、インターネット上での公開を止めるため、連邦裁判所に差し止め命令を要求していることが明らかになりました。

States suing Trump administration, company over 3D guns - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/business/technology/states-suing-trump-administration-company-over-3d-guns/2018/07/30/f7468eca-9435-11e8-818b-e9b7348cd87d_story.html?utm_term=.2e7b8d5f7194

銃器の3Dプリントデータのインターネット公開をめぐる裁判で、アメリカ司法省とDefense Distributed、DEFCAD.comとの間で成立した和解の詳細は以下の記事で確認することができます。

銃の3Dデータ配布を巡る訴訟で司法省が和解に同意、データ配布を認める - GIGAZINE


この問題について、弁護士のボブ・ファーガソン氏は「銃のデータと3Dプリンターさえあれば、誰でも銃が製造できるようになります。さらに、3Dプリンターで製造した銃は金属探知機で検出することが非常に難しいという問題もあります」と問題点を指摘。本来、アメリカで銃を購入しようとする人は過去の犯罪歴や年齢などもチェックされるものですが、3Dプリンターさえあれば、これらの制限がなくなってしまうことをファーガソン氏は問題視しています。

ファーガソン氏の主張に対して、銃業界の関係者は「3Dプリントした銃は、むしろ使おうとする人を困らせるはずだ」と指摘。同氏によると、「銃をプリントアウトするには非常に高価な3Dプリンターを使わないと、簡単に壊れてしまう可能性があり、使用者が逆に大ケガをする可能性がある」とのこと。安価な3Dプリンターで作成すると、強度に問題があるとしています。

By CNN

なお、Defence Distributedの創設者であるコーディ・ウィルソン氏は差し止め命令に対して、適宜対応を行っており、記事作成時点ではペンシルバニア州、ニュージャージー州などからのアクセスをブロックしているとのことです。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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