ゲーム

Nintendo Switchではセーブデータのバックアップが不可能なため、ハッカーがバックアップシステムを構築中

by Corey Motta

Nintendo Switchでは写真データやゲームソフトのデータはmicroSDカードに保存できますが、セーブデータは本体メモリ内にしか保存できないようになっています。つまり、セーブデータのバックアップは不可能というわけです。Nintendo Switchを丸ごとなくしたり、何らかの影響でセーブデータが破損したりしてしまった場合、これまで何時間もかけてプレイしてきたセーブデータはすべて消えてなくなってしまうわけですが、Nintendo Switchで盛んに行われているハッキング行為のおかげで、ユーザーが求めるセーブデータのバックアップが可能になるかも知れません。

Hacker Says It Took Him Two Weeks To Add Save Back-Ups To Switch
https://kotaku.com/hacker-says-it-took-him-two-weeks-to-add-save-back-ups-1825176821

Nintendo Switch向けにセーブデータバックアップ用ソフトウェアを開発しているというのは、Bernardo Giordanoさん。作成しているソフトウェアの名前は「Checkpoint」で、これを使えばバックアップデータを簡単に作成可能になるとのこと。Giordanoさんは過去にニンテンドー3DS版のバックアップソフト「Checkpoint」や、ポケモンのセーブデータを改造できる「PKSM」などを作成した人物。Giordanoさんの過去に作成したソフトウェアなどから、海外ゲームメディアのKotakuは「GiordanoさんがNintendo Switchのセーブマネージャーに関する専門知識を持っていると信じることは合理的」と記しています。

Giordanoさんはニンテンドー3DS用に作成したCheckpointを、Nintendo Switch向けに書き直したそうですが、実装には2週間ほどしかかからなかったそうです。これはGiordanoさんがニンテンドー3DS用に自作ライブラリを作って作業した経験があるからで、Nintendo Switch版Checkpointの作成プロセスは比較的早かったとしています。

Giordanoさんが作成中というCheckpoint。画面左上には「マリオカート8 デラックス」や「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」といったNintendo Switch向けゲームの名前が並んでおり、画面右下にはわかりやすく「Backup(バックアップ)」というボタン。


ソフトウェアキーボードでバックアップデータの名称を変更する瞬間を撮影したもの。


GiordanoさんによるとNintendo Switch版のCheckpointは現在テスト中であり、まだ正式にリリースされたわけではありません。しかし、ソースコードは既にGitHub上で公開されています。

GitHub - BernardoGiordano/Checkpoint


任天堂はNintendo Switchのセーブデータを別のNintendo Switchに引っ越しできるようにはしていますが、セーブデータを何かしらのデータ保存媒体やPC、クラウドなどに保存することはできないようになっています。これを解決するため、GiordanoさんはNintendo Switch版のCheckpointを開発しようとしているわけですが、なぜ任天堂が公式にセーブデータのバックアップ機能を実装しないかについて、「セーブデータのバックアップ機能は任天堂の利益にならないものだからです。一般的に、バックアップ機能などはハッカーがシステム内に侵入する方法を見つける手助けになってしまいます」と語っています。

任天堂が開発するゲーム機ニンテンドー3DSとWii Uの両方が海賊版ゲームの登場に悩まされましたが、Nintendo Switchは現在のところそういった問題をうまく回避できています。これはNintendo Switchがセーブデータのバックアップ機能を提供しておらず、他にもNintendo Switchのシステム上に存在する脆弱性を発見してもらうための報奨金プログラムなどをスタートすることで、Nintendo Switchへのハッキング対策をこれまで以上に練ってきた成果であることは明らかです。

このようなハッキング対策として任天堂がNintendo Switchにバックアップ機能を搭載していないことにGiordanoさんは理解を示しつつ、Nintendo Switchは据置ゲーム機でありながら携帯ゲーム機でもあるため、「プレイヤーがNintendo Switchをどこにでも持ち運べるということは、必ずしも良いことばかりではありません。なぜなら、本体を盗まれたり破損したりする機会が増えるからです。そして、本体が盗まれたり紛失したり破損したりすれば、プレイヤーはそれまでのセーブデータを失ってしまいます。Checkpointはそういったリスクを緩和するために開発されているものです」と語っています。

しかし、予想外に反響が大きかったのか、Giordanoさんは「Checkpointをリリースしないまま終わる可能性があります。将来的に、公式がセーブデータのバックアップ方法をリリースすることを期待しており、それをみんなが使うようになることを望んでいます」とツイートしており、Nintendo Switch版のCheckpointがリリースされるかどうかは不明な状況です。


ただし、CheckpointはGitHub上でソースコードが公開されているので、意欲的なほかのハッカーが開発を引き継ぐ可能性も十分にあります。

・関連記事
実際に「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」をゲット&使用してわかったことまとめ - GIGAZINE

Nintendo Switchのハッキングはかなりのレベルまで進んでいる - GIGAZINE

Nintendo Switchをバラバラに分解、修理が容易で長く使えるように設計されていると判明 - GIGAZINE

Nintendo SwitchをハックしてLinuxタブレットに変えた猛者が登場 - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ハードウェア,   ゲーム, Posted by logu_ii