ハードウェア

たった4000円で自動運転技術の肝となる「LIDAR」を自作


自動運転技術にとって大きなカギを握ると期待されているのが、レーザーを使って物体との距離を測定する「LIDAR」と呼ばれる技術です。古くから知られ、自動運転車の開発とともに一躍脚光を浴びてきているLIDARを材料費35ドル(約3800円)で自作した人が、ハードウェア・ソフトウェアの情報を公開しています。

Open Simple LIDAR | Hackaday.io
https://hackaday.io/project/20628-open-simple-lidar

Ilia Sam氏による自作のLIDARが地図データを素早く作り上げる様子は以下のムービーで確認できます。

Open Simple Lidar: Making map of the rooms - YouTube


これが4000円未満で作成できる自作LIDAR。


カメラとレーザー照射器を搭載したボードは1秒間に5回転します。


マッピング実験は、ロボット掃除機ルンバにLIDARシステムを載せて行います。


LIDARのデータはシングルボードコンピューター「Orange Pi」を経てノートPCに送られて処理される仕組みです。


緑と赤の棒状の物体がLIDARシステム。


ルンバの移動とともに、LIDARシステムが移動を開始して、マッピング済みのグレー部分がどんどんと広がっていきます。なお、実験での角度分解能は2度だとのこと。


4倍速のムービーでは、あれよあれよという間に部屋のレイアウトがあぶり出されていきます。


なお、壁を突き出てしまっている部分は、鏡が置かれていてレーザーの反射をうまく検出できないから。


ということで、 部屋のマッピングが完了。


Sam氏の自作したLIDARは、レーザーの反射光をカメラで記録することで「三角測量」によって距離を計測するものだとのこと。出力されるのは2次元データですが、簡単な部屋のレイアウトなどを計測するだけなら十分に実用的と言えそうです。


Sam氏はGitHubで自作LIDARシステムに関するハードウェア・ソフトウェアの情報を公開しています。

GitHub - iliasam/OpenSimpleLidar: Open Hardware scanning laser rangefinder
https://github.com/iliasam/OpenSimpleLidar

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ごみをのせるとAIが自動識別して分別してくれるRaspberry Pi搭載の自作リサイクルロボット「Recycle AI」 - GIGAZINE

スマートフォンやタブレットで家電を外から遠隔操作できる「heimcontrol.js」 - GIGAZINE

お掃除しないルンバをプログラミングして自分だけのロボットが作れるプラットフォーム「iRobot Create 2」が発売開始 - GIGAZINE

段ボールで自作できるレトロなラジカセデザインのスピーカー「Berlin Boombox」を組み立てて使ってみました - GIGAZINE

自宅用レーザーカッターを業務用レベル出力&10分の1の価格で実現した「Smart Laser CO2」を組み立てて使ってみた - GIGAZINE

卓上サイズのミニロボアーム「uArm」をPCからマウスで自在に操縦しまくりで缶ジュースも持ち上げてみましたレビュー - GIGAZINE

超小型の半導体レーザー加工機・彫刻機を自作できるキット「MicroSlice」 - GIGAZINE

伝説的ハッカーが自動運転車をわずか1カ月で自作、すでに公道走行済み - GIGAZINE

自作のテスラコイル銃で稲妻をぶっ放す様子を超ハイスピードカメラで撮影するとこうなる - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.