超小型の半導体レーザー加工機・彫刻機を自作できるキット「MicroSlice」
机の上に置けるくらいの超小型サイズで、自分で簡単に組み立てられ、オープンソースのソフトウェアを使って好きなデザインで木やアクリル板を加工・彫刻ができるレーザー加工機・彫刻機が「MicroSlice」です。
The MicroSlice | A Mini Arduino Laser Cutter & Engraver. by Gregory L Holloway — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/1008225922/the-microslice-a-mini-arduino-laser-cutter-and-eng
MicroSliceがどのようなハードウェアかは以下のムービーで確認できます。
MicroSliceを開発したグレゴリー・ホロウェイさん。
振り返った視線の先にある小さなマシンがMicroSliceです。
MicroSliceは、5センチ角の範囲で赤色半導体レーザーを使ってレーザー加工が可能。
ホロウェイさんは「MicroSliceは小型のマイコンボードArduino UNOを使って作られており、使用されているソフトウェアはオープンソースです」と話します。
紙をカットしたり、木やプラスチックに刻印できます。
レーザー加工機・彫刻機としては超小型と言えるMicroSliceは、部品から自分で作れるキットで……
150点を超えるパーツで構成されており……
特殊な工具を使うことなく組み立てることが可能です。
これがMicroSliceの完成体。
半導体レーザーは100mWの標準モデルと200mWのハイパワーモデルの2種類を用意。
鉛筆に刻印したり……
コルク製の板に文字や絵を焼きつけたりすることが可能。
ソフトウェアInkscapeで作ったデザインを正確に再現できます。ただし、赤色半導体レーザーなので、CO2レーザーカッターのように木や金属の切断はできないので注意です。
MicroSliceが木の板に絵を刻印する様子は以下のムービーでよく分かります。
The MicroSlice | A tiny Arduino laser cutter & engraver. - YouTube
ホロウェイさんは、以前、クラウドファンディングサイトKickstarterで「LittleBox」というRaspberry Piを使った自作PCキットのプロジェクトを立ち上げましたが、目標出資額に到達しませんでした。プロジェクト自体は失敗に終わりましたが、LittleBoxのキットを製作するためにオリジナルのレーザーカッターを自作したホロウェイさんは、「次はキットタイプのレーザーカッターを作ることにしよう」と決めたそうです。
そして、完成したのが「MicroSlice」で、締め切り間近だったRadioshackマイコン・コンテストに出品したところなんと優勝。おもちゃ作りのためのレーザーカッターをおもちゃのようなキットで作ったことを、ホロウェイさんは「ニワトリが先か、卵が先か」というジレンマのように感じたとのこと。
何はともあれ、こうして開発されたMicroSliceを市販化するべくホロウェイさんは、現在、KickstarterでMicroSliceプロジェクトを立ち上げ出資を募集中で、すでに目標出資額の3万ポンド(約500万円)を突破、見事にリベンジを果たしています。
MicroSliceプロジェクトでは、199ポンド(約3万3000円)の出資でMicroSlice組立キット一式がゲット可能で、249ポンド(約4万1000円)の出資で200mWのハイパワーレーザーモデルのMicroSlice組み立てキット一式がゲットできます。
なお、MicroSliceへの出資期限は、日本時間の2014年2月23日午前4時59分となっています。
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