ハードウェア

3Dプリンターで出力したあとのゴミを集めて溶かしてフィラメントに戻せる「Felfil Evo.」


3DプリンターのフィラメントをAmazonで購入すると1kgあたり1万円ほどかかることもありますが、安価なPLAABS樹脂、あるいは造形に失敗してゴミとなったフィラメントを溶かして固めることで、自家製フィラメントを可能にしてしまうのが「Felfil Evo.」です。コスト面で非常に優秀だというだけでなく、ゴミを減らして環境にも優しいという、画期的な製品となっています。

Felfil Evo. A filament extruder for 3D printers made for you by Collettivo Cocomeri — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/948513712/felfil-evo-a-filament-extruder-for-3d-printers-mad

Felfil Evo.がどんな製品なのかは以下のムービーから確認可能です。


3Dプリンターで物を出力する際に使うフィラメントは非常に高価です。


しかし、フィラメントとして整形されていない、プラスチックや樹脂ならば1kgあたり4ユーロ(約530円)でゲットすることが可能。


さらに、3Dプリンターで出力したものの失敗してしまったり不要になってしまったゴミであれば、コストは0円です。


Felfil Evo.はプラスチックや樹脂、あるいはゴミになってしまったオブジェクトからフィラメントを再生できるという、3Dプリンターのユーザーであればかなり嬉しいアイテム。ゴミを減らせるのでお財布にも環境にも優しいわけです。


これがFelfil Evo.本体。


Felfil Evo.の第1弾はオープンソースで、ウェブサイトから作り方をダウンロードすれば誰でも作れるようになっていました。何千人ものユーザーにダウンロード・使用されたため、今度は製品版が作られたわけです。


使い方は簡単。まずはスイッチをオンにします。


「今日は何を押し出しますか?」とディスプレイに表示されるので……


材料となるものを天面の穴から投入します。


PLAやABSなど、素材の種類を設定。


スタートボタンを押せば、あとは勝手にフィラメントが押し出されてくるというわけです。


なお、フィラメントは1.75mm、2.85mm、3.00mmから選べるようになっています。


Arduinoを利用して温度の調整を行っており、プログラミングによって他の機能を持たせることも可能です。


ケースはアルミ製となっており、セットアップも簡単。


Felfil Evo.の大きさは350mm×180mm×110mmほど。


重さは5kgで、AC入力は110/220V、消費電力は最大150W、温度は300度まで上昇し、1時間あたり250gのフィラメントを出力できます。


Felfil Evo.はクラウドファンディングプラットフォームのKickstarterで現在製品化のための出資を募っており、目標額3万ドル(約360万円)のところ、既に3万2000ドル(約390万円)以上を集めることに成功しています。現在はカラーバリエーションが1つしかないFelfil Evo.ですが、もし出資の合計額が4万ドル(約480万円)に達すれば、本体側面の色を白・赤・黒・透明・透明グリーン・透明ブルーから選べるようになるとのこと。


自分で素材を購入してDIYでFelfil Evo.を作ると432ユーロ(約5万7500円)ほどかかるのですが、Kickstarterからであれば230ユーロ(約3万円)の出資で主要パーツのみのベーシックキットを1つゲット可能。これらのパーツはハンドメイドであるので、普通に買うと非常に高価だそうです。また、すべてがケースや基板までついたフルセットのFelfil Evo.は390ユーロ(約5万2000円)でゲットできます。発送は全世界に対応しており、日本から出資する場合の送料は65ユーロ(約8600円)。発送の時期は2016年5月ごろが予定されています。


なお、締切は日本時間で2015年11月15日(日)の朝6時56分です。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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