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縦横比を無視したリサイズをしても違和感のない画像に仕上げることができる画像リサイズ用ライブラリ「Caire」


画像ファイルのリサイズはすべてのピクセルに対して均等に伸縮させるものです。このため、人物や建物が写っている画像に縦横比を無視したリサイズを行うと、被写体のバランスも崩れてしまい、違和感のある画像になってしまいます。画像リサイズ用ライブラリ「Caire」は画像内にある人物や建物などの比率を維持したままリサイズでき、違和感のない画像を作り出せます。

GitHub - esimov/caire: Content aware image resize library
https://github.com/esimov/caire

「Caire」はSeam carvingアルゴリズムを使った画像リサイズ用ライブラリです。Seam carvingアルゴリズムはレスポンシブウェブデザインを採用したウェブページのように、画面サイズに応じて画像のリサイズを行うようなコンテンツにおいて、縦横比を無視したリサイズを施しても、違和感のない画像を作ることを目的にしています。

たとえば、以下の画像を読み込み、Seam carvingアルゴリズムで横幅を縮めるときは……


エネルギーマップというものを作成し、画像内で特徴のない部分、いわゆる無視しても問題ない箇所を探し出します。


以下の画像で無視しても問題ないと判定された部分は、赤いラインの部分です。


赤いラインの部分を削除すれば、リサイズ完了。建物や人物の大きさが維持されたまま、違和感のない画像に仕上がるというわけです。


なお、横幅を広げるときは、特徴のない部分をどんどん複製すれば、違和感なく横幅を広げることも可能。


「Caire」はGoogleよって開発されたプログラム言語「Go」で開発されており、使用するには、事前にGoをインストールする必要があります。Caireのドキュメント上ではLinuxによるインストール方法が紹介されています。

Caireはコマンドラインで使用するものとなっていて、以下のオプションが用意されています。


たとえば、以下のコマンドを入力することで、source.jpgの縦横比を20%ずつ減少させ、out.jpgのファイル名で保存が可能とのことです。

$ caire -in input/source.jpg -out ./out.jpg -perc=1 -width 20 -height 20 -debug=false


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in レビュー,   ソフトウェア,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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