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Appleのスマートスピーカー「HomePod」についてわかっていることまとめ


2017年6月のWWDC 2017で発表されたAppleのスマートスピーカーが「HomePod」です。発表当初は2017年12月の発売を予定していたのですが、この予定は延期され、結局年をまたいで2018年1月26日に予約受付開始、2月9日にアメリカ・イギリス・オーストラリアという一部の地域でのみ発売となります。WWDC 2017で発表されて以降長らく詳細が明らかになっていなかったApple製のスマートスピーカーが一体どんなものになっているのかまとめてみました。

HomePod - Apple
https://www.apple.com/homepod/

HomePod arrives February 9, available to order this Friday - Apple
https://www.apple.com/newsroom/2018/01/homepod-arrives-february-9-available-to-order-this-friday/

全体をメッシュに包まれた円柱状のスピーカーHomePodは、Apple開発のオーディオ技術と最先端のソフトウェアにより、原音に忠実な音を再現できるというもの。カラーは2色展開で左がスペースグレイ、右がホワイト。サイズは高さ172mm×幅(直径)142mmで、重さは2.5kgもあります。


天面部分はこんな感じ。HomePodはSiri搭載なので声で操作することもできますが、天面をタップして音楽の再生/一時停止、ダブルタップで曲のスキップ、トリプルタップで前の曲へ戻る、+/ーのアイコンをタップして音量調整を行うことも可能です。天面をタップし続けると、虹色の光が天面に表示されるので、これがSiriに話しかけてもOKのサインとなります。


どんな感じに光るのかは以下のムービーを見るとわかります。

Introducing HomePod — Apple - YouTube


内部構造は以下の通りで、天面付近にはHomePodの心臓となるA8チップが搭載されており、他にも、高偏位ウーファー、6つのマイクロフォンアレイ、7つのツイーターアレイなどが内臓されています。


A8チップはiPhone 6やiPad mini 4、第6世代iPod touch第4世代Apple TVなどに搭載されているものと同じチップ。バッファリングはリアルタイムより高速で、直接音声と周辺音声のアップミックスや、ビームフォーミング、高度なエコー除去なども可能になります。

高偏位ウーファーはカスタムアンプ搭載で、深くて豊かな低音を実現可能。このサイズのスピーカーとしては珍しい20mmの振動板も内蔵しており、音を分析して滑らかで没入感のあるサウンドを提供するための低周波数調整用アルゴリズムも備えているため、とにかく低音には強い模様。


その他、7つのビームフォーミングツイーターアレイによりあらゆる角度から優れた音を楽しむこともできます。7つのツイーターアレイは独自の配列で並んでおり、それぞれがアンプとトランスデューサーを備えており、各カスタムは精密な音響ホーンを用いて設計されています。それによりあらゆる空間を正確に認識し、ユーザーが部屋のどこにいても原音に忠実な音を届けてくれます。

6つのマイクロフォンアレイを搭載しており、これでユーザーの声を捉えてSiriの音声コントロールが可能になるよう設計されています。例えば大音量で音楽を流しながら、部屋の反対側からHomePodに話しかけたとしても、HomePodはユーザーの声をしっかりと聞き取ってくれるそうです。

また、HomePodの設定は魔法のように早く、電源を付けるだけで瞬時に対応のiOS端末がHomePodを検知します。前述の通り7つのビームフォーミングツイーターアレイにより優れた空間認識能力を備えているため、HomePodを部屋のどこに置いても、自動で音響を分析して音を調整します。室内の中央には直接音を送り、室内の左右には壁などで反射し拡散するように音を放射することで、HomePodは直接音と反射音を使った没入感のある音を部屋の中のどこにでも届けることができるわけです。


また、2台のHomePodを同じ室内に置くと、自動でお互いを検知して音のバランスを取り、従来のステレオよりも没入感のあるサウンドを提供可能になります。さらに、複数の部屋にHomePodを置くことも可能で、その場合はAirPlay 2を介して各HomePodが互いに通信し、同じ場所で同じ音楽を再生したり、別の音楽を再生したりを判断します。また、他のAirPlay 2対応スピーカーをHomePodで管理することも可能になります。ただし、複数台のHomePodを使った機能は2018年後半に無料のソフトウェアアップデートで提供される予定です。

なお、HomePodは可逆圧縮に対応した音声ファイルフォーマットのFLACをサポートしているため、劣化のない音声データを楽しむことが可能なことも明らかになっています。加えて、実機を体験してきた海外メディアのappleinsiderによると、「Google Home Maxや最新のAmazon Echo、Sonos Oneといった競合製品の音質よりも優れている」とHomePodの音質に太鼓判を押しています。


Appleが「HomePodはApple Musicのベストを引き出すために作られた」と述べる通り、HomePodでは4500万曲以上が聴き放題の音楽ストリーミング配信サービスのApple Musicが使用可能。また、Siri搭載なので話しかけるだけでさまざまな楽曲を再生することができ、ユーザーの音楽の嗜好を学習してオススメの曲を流すこともできます。Apple Musicを利用している人がHomePodの通信圏内にいる場合、同じWi-Fiに接続すればいつでも音楽をストリーミングで流すことが可能。

その他、Apple関連のニュースを報じる9to5Macによると、iTunesから購入した音楽やAppleの配信するラジオコンテンツ「Beats 1」、Podcastの再生もHomePod単体で可能です。「HomePodはApple Musicのベストを引き出すために作られた」とのことですが、必ずしもApple Musicの月額会員になって音楽を再生しなければいけないというわけではないようです。また、記事作成時点ではHomePodはSpotifyのような音楽ストリーミングサービスに対応していませんが、iOS端末でSpotifyアプリを再生し、AirPlayでHomePodに飛ばして擬似的にSpotifyを利用することはできます。


HomePodはSiri搭載なので、ニュースを読み上げてもらったり、交通情報を教えてもらったり、天気を教えてもらったりすることもできます。タスク管理を行ったり、予定をリマインダー登録してもらうことも可能で、特定の人物と通話したりメッセージのやり取りを行うこともできます。他にも、サードパーティー製アプリはSiriKitを使えばHomePodでの利用が可能になります。AppleによるとWhatsAppやThings、EvernoteといったアプリをSiri経由でHomePodから使えるようになるとのこと。また、実機を触ったappleinsiderによるとHomePodにメイン登録している端末がネットワーク上にいない場合、Siriはユーザーの個人情報を読み上げないように設定されているため、個人情報が意図せず漏れる心配もありません。

さらに、HomePodはスマート家電をコントロールするハブの役割を担うことも可能なため、話しかけるだけで電気を消したりエアコンをつけたりすることもできます。対応しているスマート家電はHomeKit対応のもので、これはApple Storeをチェックすればどんなものがあるのか確認可能です。なお、HomeKit対応家電はホームアプリで管理されますが、HomePodから声でコントロールすることもできるようになります。

HomeKit - すべてのアクセサリ - Apple(日本)


なお、HomePodとiOS端末のペアリング方法も明らかになっており、その様子は以下からチェックできます。HomePodとiOS端末をペアリングするにはまずApple IDの2ファクタ認証iCloud キーチェーンを有効にする必要があります。その後、パスコードを使ってペアリングする必要があり、パスコードを取得する方法としては「HomePodが生成する特殊な音をペアリングするiOS端末に聴かせる方法」と「Siriを使って4桁のパスコードを流してもらい、これをiOS端末に手動で入力する方法」の2つがあります。

HomePod Setup - YouTube


AppleCare for HomePodへ加入するには別途39ドル(約4300円)が必要で、他のデバイス同様に機能に影響のない外観上の細かな損傷などはサポート外となります。

なお、HomePodの販売価格は349ドル(約3万8000円)で2018年2月9日にアメリカ・イギリス・オーストラリアで発売され、今春にはフランスとドイツでの展開も決まっています。なお、日本での発売時期は未定です。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii

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