セキュリティ

仮想通貨のイーサリアムが9億円超盗まれる、7月に入ってなんと4度目の被害

By Namecoin

「仮想通貨」と聞いてまず初めに名前があがってくるのが「Bitcoin(ビットコイン)」ですが、ここしばらくうなぎ上りに評価を高めているのが「Ethereum(イーサリアム)」です。すでに発掘のために小国一国分の電力が使われているとも言われるイーサリアムですが、なんと2017年7月に入って4度の仮想通貨泥棒の被害にあっており、4度目の被害では840万ドル(約9億4000万円)相当が盗まれています。

Hacker Steals $8.4 Million in Ethereum (4th Heist In A Month)
http://thehackernews.com/2017/07/ethereum-hack.html


個人や法人が専門家なしで銀行などで契約取引を行えるようにする金融プラットフォーム「Veritaseum」上で行われたICOをハッキングすることで、ハッカーが840万ドル相当のイーサリアムを盗みだしました。ICOをハッキングするという手口は、同じく2017年7月に起きた以下の事件とよく似ています。

仮想通貨「イーサリアム」を使った資金調達で約7億8000万円相当がハッカーに横取りされる事件が発生 - GIGAZINE


7月23日、VeritaseumがICO時にハッカーが840万ドル相当のイーサリアムを盗んだと発表しました。Veritaseumは事件を受けて、「ハッキングの手法は非常に洗練されているように見えましたが、少なくとも一部のパートナー企業が責任を負う可能性があります。Veritaseumの創設者であるレジー・ミドルトンはBitcoinTalkフォーラムの中でこの事件について確認しました」という声明を発表しています。

ミドルトン氏によれば、ここ最近起きているイーサリアムを対象としたハッキング攻撃は「重要ではない」とのことで、一部のパートナーが攻撃の責任を負う可能性があるとしています。なお、ミドルトン氏はハッキングされたICOの際はVERIトークンの需要が高かったことを指摘しており、ハッカーがこのVERIトークンを盗み、盗み出したイーサリアムは即座に売却されたのではと推測しています。

By Marco Verch

また、ミドルトン氏は「100万件発行されているトークンのうち、約3万7000件がハッカーに盗まれています。これは戸惑うべき事態ではあるものの、世界の終わりではない」「トークンは我々から盗まれたものであって、購入者のトークンが盗まれたわけではありません」と語っており、ICO投資家に直接の被害がなかったことを強調しています。

加えて、Veritaseumは840万ドル相当のイーサリアムを盗まれたものの、セキュリティチームはすでに攻撃を未然に防ぐためのセキュリティ対策をとったそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「仮想通貨Ethereum(イーサリアム)って何なんだ?」というあらゆる人に対応したTIPS集「WTF is Ethereum?」 - GIGAZINE

仮想通貨「イーサリアム」の発掘にはすでに小国一国分の電力が使われている - GIGAZINE

実験的な仮想通貨「Ethereum(イーサリアム)」でいかにして約52億円を失ったのか - GIGAZINE

仮想通貨「イーサリアム」を使った資金調達で約7億8000万円相当がハッカーに横取りされる事件が発生 - GIGAZINE

in セキュリティ, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.