Googleの顔だったマット・カッツ氏がGoogleを退職してアメリカ政府機関で働くことに
by Michael Dorausch
Googleのスパム対策チームのリーダーでアイコン的存在だったマット・カッツ氏がGoogleを正式に退職し、米国政府デジタル・サービス(USDS)のエンジニアリング・ディレクターに就任しました。
Staying with the US Digital Service
https://www.mattcutts.com/blog/join-the-us-digital-service/
米国政府デジタル・サービスば民間企業出身のデジタルテクノロジーの専門家を集めた戦略コンサルティングチームで、2014年8月に設立されました。テクノロジーで行政や社会を変革することを目的としており、これまでに、退役軍人省のヘルスケアに関するオンライン申請システムの構築や、政府のウェブサイトのユーザーエクスペリエンスおよび一貫性を確保するための「ウェブデザイン標準」の策定などを行っています。
カッツ氏は2014年7月に数カ月の休暇をとると発言。その後、休暇期間を延長していましたが、2016年中頃から米国政府デジタル・サービスで働くようになります。当時、カッツ氏はUSDSで3カ月だけ働く予定だったそうですが、そのインパクトの大きさを認識すると働く期間を6カ月にまで延長し、最終的に2016年12月31日にGoogleを離れることを決意したとのこと。
USDSの初代リーダーであったマイキー・ディカーソン氏は2017年1月20日を最後に退任しており、その後をカッツ氏が引き継ぐ形です。なお、ディカーソン氏ももともとGoogleのエンジニアでした。
カッツ氏はブログで「政府のために働くことはシリコンバレーの巨大企業で働くよりも給料が少ないし、無料のランチもありません。信じられないほどにストレスがたまる日も多々あります。私が言えるのは、ここでの仕事が非常に重要で刺激的で、人々の生活を本当の意味でよりよくする機会を与えてくれるということです。私よりも前から働いている友人は『この5年間はもっとも困難で最悪で、そして私の考える中で最も価値のある5年間でした』と語っています」と述べています。
なお、カッツ氏はブログでUSDSが「自分の才能を必要とする人のために使う科学技術者を駆り立てるため」として公開する以下のムービーを紹介しています。
You'll Never be the Same Again | The U.S. Digital Service - YouTube
ムービーは「あなたが成長した時、あなたは『世界はそういうものだし、あなたはこの世界で生きていくしかない』と言われるでしょう」というスティーブ・ジョブズが語る様子からスタート。
ムービーを見ているのは女性。
「壁を壊そうとすることもなく」
「すてきな家族を持ち、楽しみ、少しの貯金をするでしょう。しかし、それは制限された人生の形です」
「人生はもっと広がりのあるものです」
「もし、あなたが『自分が人生と呼んでいる全てのものが自分よりも賢明ではない人々によって作られたものである』という単純な事実に気づくことができたなら」
「そしてあなたがそれらを変化させ、影響を与えることがことができたなら」
「もしあなたが自分が使うものを構築し、それを他人が使うことができたなら」
ということで、女性が入っていったのがホワイトハウスにあるUSDSのオフィス。
「一度あなたがそのことを学べば、あなたは二度と以前と同じではいられません」というジョブズの言葉でムービーは締めくくられました。
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