乗り物

完全自動運転するシャトルバスがラスベガスの公道にデビューして走行実験を開始


アメリカ・ラスベガスの道路に、周囲の状況を自らセンシングしながら乗客を乗せる自動運転シャトルバスがデビューして走行実験を開始しました。このバスは運転手を必要としない完全自動運転を実現するもので、アメリカでは初のケースとなっています。

Self-driving shuttle bus launches test run along Fremont East, a first in the U.S. - Las Vegas Sun News
https://lasvegassun.com/news/2017/jan/11/self-driving-shuttle-bus-launches-test-run-along-f/

このシャトルバスは、フランスのスタートアップ「Navya」が開発したもの。「Arma」と名付けられたこの車両は、今回がアメリカでの初のお披露目となっています。車体の前後に搭載したレーザーセンサー「LIDAR」やステレオカメラ、GPSなどにより車体の位置と周囲の環境を正確に把握し、状況に応じて走行することが可能というもの。


Navyaはすでにフランスなどの公道を走り始めているとのことで、2015年11月にはスイスの街で公共交通機関として運用が開始されています。実際にラスベガスの街をArmaが走行している様子は、以下のムービーで見ることができます。

Navya Shuttle Las Vegas on Vimeo


バス停に停車しているArma。シャトルバスというよりは、路面電車といったほうがピッタリきそうな形状です。


Armaは前後対称のデザインを持つ車両。


車体中央部分がガバッと開き、12人の乗客を載せることができるようになっているとのこと。


車内には10人分のシートが据え付けられています。海外の公共交通機関でよく見かけるプラスチック製と思われるシートは少し固そうですが、短距離の利用であれば問題なさそう。


ラスベガス市内を実際に走行する様子も。Armaは最高で時速27マイル(約43km/h)で安全に走行する性能を備えていますが、試験運転期間中は最高時速12マイル(約19km/h)に制限されるとのこと。


前後のデザインが同じなので、どちらが前なのか見分けが付きにくいArma。この状態では、画面奥に向かって走り去っているところです。車両は前後どちらにも走行が可能で、曲がる際には前後のタイヤが対称に切れるようになっています。


試験走行開始セレモニーに参加して実際に試乗したラスベガス市のキャロリン・グッドマン市長は、「この様子を目にして、非常に素晴らしい日です。私は自分で操縦したいタイプなので、実際に自動運転シャトルバスに乗るまではとてもヒヤヒヤしましたが、実際には非常にクリーンで、空気がきれいで、キビキビとしながらも素晴らしくラスベガスのフレモント・ストリートを走り抜けました」と語っています。


Armaの試験走行はラスベガス市内のVegas BoulevardとEighth Streetを結ぶフレモント・ストリートをコースにして、一般の車両に混じった中で実施されるとのこと。2017年1月20日まで初期テストが行われ、2017年夏から秋にかけて本格的な導入が行われる予定となっているそうです。

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in 乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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