F1のステアリングホイールの60年分の進化の歴史を一気に見るムービー

モータースポーツの最高峰であるF1の歴史は技術進化の歴史です。年々、進化する技術はエンジンやエアロパーツだけでなく、ステアリングホイール(ハンドル)にも現れているようで、60年分のステアリングホイールのデザインを一気に見るムービー「The Evolution of F1 Steering Wheels」ではその進化の変遷がよく分かります。
The Evolution of F1 Steering Wheels | Donut Media #FormFollowsFunction - YouTube
無冠の帝王スターリング・モスのステアリング。

1950年代のステアリングは、木とアルミでできていました。

モスのサイン入り。

ジム・クラークのステアリングは、赤色とおしゃれです。

グラハム・ヒルのステアリング。クラッシュで変形したままの状態。

1970年のジャック・ブラバムのステアリングと……

1978年のジェームス・ハントのステアリングを比べると、形状では大きな違いはありません。

しかし、ハントのステアリングには電子スイッチが取り付けられました。このころからステアリングの役割が、ハンドルを切る操作以外にも拡大してきます。

エマーソン・フィッティパルディのステアリングには……

緊急時にすぐに取り外せるように、クイックリリースシステムが搭載されています。

1982年のデレック・ワーウィックのステアリングは、Dシェイプの異形デザインが取り入れられています。

トールマン時代のアイルトン・セナのステアリング。

セナのサイン入りです。

フェラーリ時代のゲルハルト・ベルガーのステアリングは、飛行機の操縦桿のような形状。時代を先取りしすぎていた感があります。

中央にはダイヤルも確認できます。

1992年のミハエル・シューマッハのステアリングには、親指で操作するボタンが2つ確認できます。

3年後にはボタンは一気に増えました。

中央には、なんとチープカシオが取り付けられています。

1990年代前半からは、セミオートマチックトランスミッションの導入に伴いステアリングにパドルシフトが装着されるようになりました。

1996年のシューマッハのステアリングには……

シフトタイミングを示すランプが搭載されています。

1999年のシューマッハのステアリングはスイッチだらけ。

エンジンマッピング、ブレーキバイアス、トラクションコントロール、チームラジオ、ピットスピードのリミッター、ハンドクラッチ、雨天時のライトなど、あらゆる操作をステアリングで行うようになりました。

2000年のエディー・アーバインのステアリングには……

デジタルディスプレイが取り付けられています。

2000年のヤルノ・トゥルーリのステアリングには……

なんとMasterCardの文字。スポンサー企業の広告はステアリングにも表示されることに。

2000年ころのステアリングの形はチームによってさまざまです。



2002年のキミ・ライコネンのステアリングは、操縦桿のような形に。ロック・トゥ・ロックの小さなF1マシンだからなせる形状です。

軽量化のために主な素材は金属からカーボンファイバーに変更されています。

そして、2014年のステアリングはこんな感じ。一般の乗用車のハンドルとは似ても似つかない形状と多機能ぶりになっています。

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