動画

レーサーのヘルメットの進化を一気に振り返るムービー「The Evolution of Racing Helmets」


カーレースの世界は熾烈なマシンの開発競争が繰り広げられ、年々進化することが知られていますが、レースの世界で進化しているのはマシンだけでなく、レーシングドライバーの命を守りつつ、快適性を高めたりより洗練されたデザインに改良されたりと「ヘルメット」も著しく進化しています。20世紀初頭から現代まで、レーシングドライバーのヘルメットの進化を一気に振り返るムービー「The Evolution of Racing Helmets」が公開されています。

The Evolution of Racing Helmets | Donut Media - YouTube


レーシングドライバーにとって欠かせないヘルメットの進化の歴史を一気に振り返ってみましょう。


1908年のはたして「ヘルメット」と呼んでいいのか分からない布製の防具がこれ。アメリカのLewis Strangが装着していたヘルメットです。


1911年になると耳周りや顎の部分の保護が手厚く進化しています。


1929年のヘルメットはさらにシンプルなデザインに。


1933年にはフットボールレザー製になりました。


1949年には初めてハードタイプのシェル型のヘルメットが登場。対衝撃性能に注意が払われるようになっています。


これはアメリカ人レーサーのBill Hollandのヘルメット。


経年劣化でやつれていますが、原形はとどめています。


1951年のAndy Lindenのヘルメットは、まるで軍人がかぶるヘルメットのようなデザイン。


1954年には初めてレーシングドライバーのヘルメットが大量生産されることになりました。このTroy Ruttmanのヘルメットは1957年製。


1962年には目を保護するためのゴーグルが登場。


ジャッキー・スチュワートの1967年製のヘルメット。難燃性の構造Nomexが採用されています。


グラハム・ヒルのヘルメットはブラックベース。


1970年についにフルフェイスタイプのヘルメットが登場。ジャック・ブラバムのヘルメットはシンプルな黒一色。


SNELL規格をパスしていることが分かります。


1972年のヘルメットには火だけでなく砂からも保護するスカートが装着されていました。


バイザーは1973年から採用開始。


1978年にはバイザーにもデカールが貼られるようになっています。


Tom Sneeverのシンプソン製ヘルメット。


この時点ですでにシンプソンのデザインは固まっていたようです。


1982年になると、ハンドペイントのカラフルなヘルメットが登場し始めます。


1980年代に入るとレーサー生活を通じて同じカラーのヘルメットを使うことが多くなったようです。


また、ヘルメットにはスポンサーのロゴが目立つようにペイントされるようになります。


1988年にはピットと無線で通話できるシステムが搭載されます。


ターボエンジン特有のターボラグを聞き分けるためのバルブもあったようです。


1991年のナイジェル・マンセルのヘルメット。


スポンサーのロゴが所狭しと貼られています。


1993年にはより空力特性を考慮したデザインが採用されています。


ヘルメットの形自体は大きく変化していませんが、より軽量な素材に進化しています。


2010年には新鮮な空気を届けるエアダクトが搭載されました。


捨てバイザーも形状が少しずつ変化しています。


2012年のヘルメットはブラシアートで装飾されています。


そして、これが2016年のヘルメット。カーボンファイバー素材が採用されていて、ラジオシステムや給水チューブを含めても重量はわずかに1250グラム。


ドライバーの命を守るヘルメットは、レーシングマシンと同様に進化を続けているようです。

この記事のタイトルとURLをコピーする


・関連記事
F1マシンの進化の歴史が1分間でわかるムービー - GIGAZINE

レース中のピット作業は60年前と比べてどれだけ迅速になったのか - GIGAZINE

F1レーサーの視線の動きをアイトラッキングカメラで調べるとその超人ぶりがよく分かる - GIGAZINE

レースの見せ場の1つ「ピットストップ」をカテゴリごとに比較するとこうなる - GIGAZINE

「フォーミュラE」マシンがどういう構造なのかわかりやすく解説したムービー「How Do Formula E Cars Work?」 - GIGAZINE

F1マシンとラグビーチームがスクラムで対決するとどうなるのか? - GIGAZINE

in ハードウェア,   乗り物,   動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.