乗り物

IKEAのフラットパックのように箱詰めして船で輸送でき現地で組み立てられる自動車「OX」


アフリカで求められる自動車は頑丈であるだけでなく、修理しやすいことが大切です。特別な技能を持たない人でも簡単に組み立てられる自動車「OX」は、頑丈&シンプルなだけでなく、軽量でコンパクトな箱に収納して船でキットを輸送して現地で組み立てられるという、DIY方式の画期的なコンセプトを持っています。

THE OX • OX Global Vehicle Trust
http://oxgvt.com/the-ox-all-terrain-vehicle/

Meet the world's first vehicle that can be packed up and shipped like Ikea furniture | The Verge
http://www.theverge.com/2016/9/11/12866054/ox-flatpack-truck-ikea-furniture-mclaren-africa

これが荷物や人間を乗せてアフリカの悪路を走るために開発された自動車「OX」です。全長2865mm×全幅1863mm。


OXは出力が74KW(100馬力)、トルクが385Nm、最大乗車定員が13人で、荷台の最大積載量が4100ポンド(約1900キログラム)という輸送能力を誇ります。


OXの凄いところは組み立て式であるところ。60種類のパーツを大きな箱に詰め込めるので、船で安価に輸送することが可能。輸送先のアフリカで組み立てればOKなので、製造・輸送コストを大きく削減することができます。


OXの組み立てには特別な技能は不要で、簡単な訓練を受けた人が3人がかりで12時間あれば車体を組み立て・解体できるようになっています。


2.2リットルのフォード製ディーゼルエンジンは別の箱で輸送するようです。


「iStream」と呼ばれる工法を採用した中空のフレームで構成されるシャシーはこんな感じ。単純なFF方式で組み立てやすさやコスト面でメリットがあるそうです。


外装パーツもフレームで構成されているので簡単に組み立て可能。


さらにパネル部品は耐久性に優れる木をベースとする複合材を使っていて軽量で、機能性を追求したシンプルなデザインとなっています。


OXが実際に走っている様子は以下のムービーで確認できます。

The OX - Global Vehicle Trust - YouTube


アフリカでの人道支援を目的に開発されたOXは、なんとマクラーレンでF1マシンを手がけていたゴードン・マレーによって設計されています。


現時点ではディーゼルエンジンを使っていますが、将来的には電気自動車や水素燃料車への転用が可能なように、パワーユニット部分が設計されているとのこと。


OXを開発するGlobal Vehicle Trustのトルクイル・ノーマン氏は、構想からちょうど6年経ったOXは、ようやく実用化に向けたテスト走行ができるプロトタイプの製造にごぎつけたと語っており、今後、テスト走行のフィードバックを活かして販売価格1万ポンドから1万5000ポンド(約130万円から200万円)での量産化を実現したい考えです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
世界で初めて3Dプリンターで作られた電気自動車「Strati」 - GIGAZINE

1/1スケールの自動車プラモデル(エンジン付属) - GIGAZINE

電気自動車として21世紀によみがえった世界最小の自動車「Peel P50」 - GIGAZINE

ギネス記録を更新した時速40キロメートルで走行可能な世界最小の自動車 - GIGAZINE

次の100年間でMINIの自動車はこうなる - GIGAZINE

大量のロボットで電気自動車「Tesla Model S」を製造している工場内部の様子が分かる貴重なムービー - GIGAZINE

in ハードウェア,   乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.