レビュー

Googleが世界中の美術館にある作品を色別・時代別に比較できるなど、美術館・史跡探索ができる「Arts&Culture」アプリを大幅アップデート


Googleは世界中の芸術作品を集めたギャラリーアプリ「Arts & Culture」を2015年に公開しましたが、Arts & Cultureが大幅にアップデートされ、「特定作家の作品を時代ごとに一覧表示する」「カラースケールで作品を表示する」「靴など一般的なアイテムについても時代による変化が一目瞭然になる」といった、Googleの技術を駆使しした機能が追加されたので、実際に使ってみました。

Official Google Blog: The new Google Arts & Culture, on exhibit now
https://googleblog.blogspot.jp/2016/07/the-new-google-arts-culture-on-exhibit.html

アプリは以下からインストール可能。

Google Arts & Culture - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.cultural

Google Arts & Cultureを App Store で
https://itunes.apple.com/jp/app/arts-culture/id1050970557

今回はiOSアプリを使ってみました。まずは「入手」をタップ。


「インストール」をタップし……


「開く」をタップ。


アプリを起動するとホーム画面はこんな感じ。デフォルトの状態では「芸術」「歴史」「史跡」タブのうち芸術タブが開かれており、縦にスクロールしていくと、芸術関連のさまざまな英文記事などが並んでいるのがわかります。


スクロールしてみると、「IN DETAIL(細部まで)」というタグと「A painting within a painting(絵画の中の絵画)」というタイトルのついた「ファンゴッホの寝室」を発見したので、見てみます。


ページを開くと、表示されたのは油絵の具でラフに描かれた絵画。


ピンチアウトすると「ファンゴッホの寝室」の全景が表示されました。ベッドの奥にかかっている絵画をズームした画像が最初に表示されていたわけです。このように、Google Arts & Cultureでは拡大していくことで普段は見られない絵画の細かい部分までをじっくり見ることができます。実際に美術館に展示されている作品はケースに入れられていたり、一定の距離から離れて見なければいけなかったりするので、この拡大機能は非常に便利です。


画面をスクロールしてくと、詳細情報を見ることが可能で……


Googleストリートビューにサクッとアクセスして、実際に絵画が展示されている美術館内部の様子も見ることができました。


さらに、ホーム画面に「すべてのアーティスト」という表示があり、作家ごとに作品を比較して見ることもできるようになっています。有名作家の作品は世界各国に点在しており、実物を比較することは難しいので、これもアプリならではの機能と言えそうです。「すべてのアーティスト」をタップすると……


作家の名前がズラリと並んでいました。


例えば、葛飾北斎の個人ページはこんな感じ。


アプリには530個のアイテムが登録されており、作品が描かれた時代ごとか、もしくはカラースケールごとに作品を並べかえることが可能です。


まずは時代ごとに並べてみます。初期の作品は以下のような感じで、保存状態もあるかもしれませんが、やや色味が薄く見えます。


1825年から1833年にかけての作品を見てみると、色が鮮やかになってきているのが一目瞭然。


さらに、カラースケールで並べ替えるとこんな感じ。


鮮やかな「青」の作品は、海や富士、花、ろくろ首っぽいものが描かれています。


あまりイメージはありませんでしたが、「赤」が目立つ作品もたくさんありました。


「黒」の作品を集めると渋いイメージに。


続いて、ホーム画面に戻って「EXPLORE(探検)」というタグの「Gold since 3500 BCE(紀元前3500年から見る金)」というタイトルのサムネイルをタップすると……


金を使った作品を時代ごとに見ることができました。紀元前3500年から紀元元年は単純な形の装飾品や剣などがありますが……


元年から1150年にかけて時間が進んでいくと、作りが細かくなっていくのが見て取れます。


さらに時代を進めると、装飾が非常に繊細で優雅なものへと変化していきました。


また、アイテムの時代ごとの変化はホーム画面の検索からも行えます。虫眼鏡アイコンをタップ。


「靴」と検索すると以下のような画面が表示されるので、靴の画像をタップします。


すると、アーティストごとの作品と同じように、時代別・カラースケール別に画像を表示できるようになっていました。


紀元前1000年から1800年までの靴はこんな感じ。


さらに、1960年から2000年までの靴の画像がコレ。靴の歴史も画像からよくわかります。


ただし、検索する単語によっては、時代別・カラースケール別に画像を見ることができない場合もあります。「Dress」で検索すると8032件のアイテムが一覧表示されましたが、ソートはできませんでした。


また、ホーム画面の「歴史」からは、アプリを使っているのと同じ月日、過去に何が起きたかということが英文記事などで読めます。


「史跡」をタップしてみると……


世界中のさまざまな場所に関する記事が読めたり、Googleストリートビューなどで、実際にその場に行ったかのような仮想体験が可能。「グレートバリアリーフ」をタップすると……


ウミガメと一緒に泳げます。


また、世界一美しい図書館としても知られるオーストリア国立図書館の場合の中を歩いているかのような体験もできました。


さらに、スマートフォンをDefaultCardboardビューアにセットすれば、オーケストラの演奏中に舞台を歩き回っているかのような体験も可能です

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in レビュー,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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