世界最古・300年前から営業しているレストラン「Restaurante Botín」
スペイン・マドリードには、300年前から休むことなく同じ場所・同じ店名で営業している世界最古のレストラン「Restaurante Botín」があります。Restaurante Botínの歴史ある建物や、子豚の丸焼きをはじめとしたスペインの伝統料理を、ニュースメディアのAJ+が取材しています。
This Madrid Restaurant is the Oldest in the World - YouTube
Restaurante Botínを作ったのは、フランス人シェフのジャン・ボティン氏とオーストリア人の妻でした。2人はハプスブルグ家の貴族の元で働くためにマドリードに移住してきて、商売を始めたとのこと。名前も場所も変えずに営業しつづけているレストランとしてはRestaurante Botínは世界最古で、ギネスブックに登録されています。
Restaurante Botínでは、伝統的なスペイン料理を提供しています。以下の写真は、看板メニューの「子豚の丸焼き(Cochinillo)」を作っているところ。伝統的なレシピに従って作られているため、他のお店では食べられない味を生み出しているそうです。
厨房の薪オーブンは、300年前からずっと使われているもの。
現在のオーナーであるホセ・ゴンザレス氏によれば、おいしい子豚の丸焼きを作るには、薪オーブンの火で焼くことが必須とのこと。
こんがりと焼き上がった子豚の丸焼き。
Restaurante Botínが正式に営業を始めたのは1725年のことで、レストランにはおよそ300年の歴史があります。
食事スペースは、一般的なレストランと同じような部屋と、レンガ造りのドームのような部屋があります。
Restaurante Botínには有名人が多数訪れていて、例えば作家のアーネスト・ヘミングウェイは、作品の中でRestaurante Botínについて何度も触れています。そのため、ヘミングウェイ愛好家たちがRestaurante Botínを訪れて写真撮影スポットになっているそうです。また、スペイン人芸術家のフランシスコ・デ・ゴヤは、1765年頃にRestaurante Botínでウェイターとして働いていたという記録が残っています。
店内には、Restaurante Botínが世界最古のレストランとしてギネスブックに登録されていることを示す認定証が飾られています。
Restaurante Botínが持つギネス記録は、「1725年の創業から休むことなく営業していること」
「創業以来、店名が変わっていないこと」
そして「創業以来、お店の場所が変わっていないこと」の3つです。
レストランの地下には、お店と同じく古くから存在するワインセラーがあります。
ワインセラーでは、ホコリや土をかぶったワインボトルなど、かなり年代の古いワインも保存されているようです。
なお、以下のムービーでは、名物メニューの子豚の丸焼きを作る様子を見ることができます。
Preparacion del Cochinillo - YouTube
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