Twitterが人工知能・機械学習のスタートアップを買収、何に使うのか？

by Esther Vargas

Twitterでは技術開発において機械学習がますます重要な位置を占めるようになってきたことから、映像に関する機械学習技術を開発しているロンドンのスタートアップ企業・Magic Pony Technologyを買収することを発表しました。

Increasing our Investment in Machine Learning | Twitter Blogs
https://blog.twitter.com/2016/increasing-our-investment-in-machine-learning

Magic Pony Technology
http://www.magicpony.technology/

Twitterでは、ユーザーがTwitterにログインした際に重要なニュースやツイートを表示するために、機械学習技術を用いています。機械学習の性能をさらに上げるため、Twitterは、機械学習技術を開発しているロンドン発のスタートアップ企業であるMagic Pony Technologyを買収すると発表しました。Twitterでは過去にも機械学習技術を取り入れるためにスタートアップ企業を買収したことがあり、2014年7月にはディープラーニングとダイナミックコンピューティングを専門に開発していたMadbits、2015年6月にはハイパーパラメーター最適化法の開発に取り組んでいたWhetlabを買収しています。これらと合わせて、Magic Ponyの買収によって得た技術を生かしていく予定とのこと。

Magic Ponyによれば、社内には博士号取得者が11人と、コンピュータービジョン、機械学習、高性能コンピューティング、計算論的神経科学の専門家が所属していて、世界トップレベルの研究者がそろっているとのこと。Magic Ponyのスタッフは今後、Twitter社内で新機能を開発しているエンジニア・データサイエンティスト・機械学習研究者から成るチーム「Twitter Cortex」に合流する予定です。

Magic Ponyの機械学習技術は、画像の特徴を理解できるアルゴリズムを作成可能とのこと。例えば過去の事例では、画像左側に表示されているレンガの壁の写真をもとに、右側の画像を生成したり……

低解像度の動画や写真(画像左側)を、高解像度のもの(画像右側)へ変換する方法などを開発しています。

これらの技術は、Twitterのライブ配信アプリ「Periscope」や、動画共有サービスの「Vine」の機能向上のために活用される見込みです。