VPAIDの広告は1回の表示で53MBもデータを消費し6000以上のリクエストを出すなど非常に悪質
次第に普及してきているビデオ広告の中でもインタラクティブ(双方向)にやりとりできる「VPAID(ブイペイド)」広告が多機能さを武器に増えてきています。しかし、VPAID広告は、「ユーザーのことをまったく考えていない非道的なものだ」という批判が出ています。
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The insane state of today's advertising. This shit right here is why people d...
https://plus.google.com/+ArtemRussakovskii/posts/VgrLdYcoifr
Androidに関するニュースサイトAndroid Policeの設立者であるArtem Russakovskii氏がGoogle+において、「VPAID広告は極めて悪質で、広告業界の癌(がん)だ!」と痛烈に批判しています。
Russakovskii氏によると、VPAID広告はユーザーの気づかないうちにバックグラウンドで大量のデータを消費しており、これがスマートフォンやPCのユーザー体験を大きく損なっているとのこと。Russakovskii氏は、ムービーの間に挟まれている一見、静止画に見えるVPAID広告が再生するムービーが変わるごとに、VPAID広告も切り替えられ、エンドレスにバックグラウンドで通信回線の帯域を浪費している例を挙げつつ、VPAID広告の悪質性を指摘しています。
Russakovskii氏が一つのVPAID広告を開いたまま数分放置したところ、なんと53MBのデータを消費し6000回以上のリクエストを送信していたとのこと。たった一つのVPAID広告を、リロードすることなく放置しているだけでリクエストの数は際限なく増え続けたそうです。Russakovskii氏は、VPAID広告がページを開いているだけでどんどんデータ消費する様子を以下のgfycatページでアニメーションGIFとして公開しています。
Gfycat GIFs GIF | Create, Discover and Share on Gfycat
(アニメーションGIF)https://gfycat.com/PositiveLateAlligator
Russakovskii氏によると、VPAID広告が原因でデータを浪費されたという苦情を読者から受ける事があるとのこと。モバイル通信においては知らないうちに大量のデータが消費されてしまうという問題は深刻であることから、「VPAID広告の広告主はユーザーのことを何も考えていないのではないか?」と批判しており、このような広告の存在を許しているGoogleを含む広告ネットワークに対しても批判の目を向けています。
Russakovskii氏は、「広告業界の癌であるVPAID広告が気に入らないという私の意見に同調する人は、Googleに対してメールを送ったりツイートしたりと、手段はどうであれ『VPAID広告によってブラウザがハイジャックされるのは許さない』という意見を伝えて欲しい」と賛同者を募っています。
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