Raspberry Piの製造メーカーが約920億円で買収されることに
by vvigilante
スイスの部品メーカーであるDaetwyler Holding AGが、Raspberry Piの製造メーカーであるPremier Farnellを6億1500万ポンド(約920億円)で買収することを発表しました。
Daetwyler to Buy Raspberry Pi Computer Supplier Premier Farnell - Bloomberg
http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-06-14/daetwyler-to-buy-premier-farnell-for-about-1-1-billion
Daetwyler Buys Raspberry Pi Maker Premier Farnell - WSJ
http://www.wsj.com/articles/daetwyler-buys-premier-farnell-for-615-million-1465897173
Raspberry Piはイギリス・ケンブリッジ大学で開発され、2013年にはソニーの工場で作られていたものがイギリスの製造メーカーであるPremier Farnellの工場で100%製造されることとなりました。今回の買収によって、今後Raspberry Piの製造はイギリスだけでなくスイスでも行われるようになるものと見られています。
この買収によってPremier Farnellの株主は1株あたり165ペンス(約247円)を得られるとのことで、買収の発表があった後、Premier Farnellの株価は50%上昇しました。その一方で、買収元であるDaetwylerは株価が6%下落しました。アナリストのFabian Haecki氏によると、今回の買収はDaetwylerがヨーロッパにおける電子部品流通市場での位置を強化し、高品質なサービスを提供できるようにすることを目的としていると見られています。
6億1500万ポンドという高額での買収の提案については、Premier Farnell側も満場一致で了承したとのこと。両社は今後、製品構成や流通経路、事業所などを統合していく予定で、企業価値は400億スイスフラン(約4兆4000億円)に上り、年間5000万スイスフラン(約55億円)~7000万スイスフラン(約77億円)の相乗効果があると見込まれています。
Daetwylerは2019年度末までに毎年5000万~7000万スイスフラン(55~77億円)の相乗効果があるものと見込んでおり、DaetwylerのCEOであるPaul Haelg氏は、ヨーロッパにとどまらず、ビジネスをアメリカやアジアにまで広げていきたいと考えているとのことです。
・関連記事
2歳の誕生日を迎えたRaspberry Piの偉大な功績を振り返るとこんな感じ - GIGAZINE
Raspberry Piを使ってプログラミング&カスタマイズが可能なヒューマノイドロボットを作れる「RAPIRO」 - GIGAZINE
無料でRaspberry Piを送ればデータセンターに置いてくれるコロケーションサービス開始、応募が殺到中 - GIGAZINE
ゲームボーイ型のおもちゃにRaspberry Pi Zeroを組み込んで「ゲームボーイカラー・ナノ」を完成させた強者が登場 - GIGAZINE
Raspberry Piにつなげた電子部品をコード入力なしでプログラム操作できるキット「Flotilla」を使ってみた - GIGAZINE
・関連コンテンツ