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GoogleのAIが会話に参加する「Allo」&着信時に相手の様子がわかる「Duo」はこんな感じ


GoogleがGoogle I/O 2016で、文脈を読み取れるAI機能「Google Assistant」をチャット内で会話に割り込ませたり、簡易な自動返信メッセージを作ったり、画像を解析して返信コメントを出したり、会話の内容を理解して文脈にあった検索結果を表示したりできる多機能なチャットプリ「Allo」を発表しました。さらに、回線品質が悪い場合でもつながる高品質ビデオチャットアプリ「Duo」についても発表しています。

Official Google Blog: Saying to Allo and Duo: new apps for smart messaging and video calling
https://googleblog.blogspot.jp/2016/05/allo-duo-apps-messaging-video.html

Googleの新コミュニケーションアプリ「Allo」と「Duo」については、以下のスピーチの41分ころから説明されています。

Google I/O 2016 - Keynote - YouTube


Googleの技術ディレクターのエリック・ケイ氏。


モバイルの重要なコミュニケーションツールについて、Googleが新しいアプリを発表します。


一つ目が「Allo」


Alloはこれまでにないチャットツールです。Alloはメールアドレスではなく携帯電話番号を使って友達を識別します。


Alloにはテキストベースのチャットの「表現」を豊かにする仕組みがあります。また、GoogleのAI「Google Assistant」を会話で活用することができるとのこと。


ということで、開発者によるデモがスタート。


Alloは会話内で文字だけでなくステッカーや絵文字を使って感情を簡単に表現できます。


しかし、文字や絵文字だけでは感情を伝えきることはできません。これは、テキストには抑揚がないから。


Alloでは、テキストやステッカー、絵文字を、そのときの感情に応じて大きさを調整可能。「ささやき」や「叫び」を表現できます。


メッセージを長押しして現れるスライダーを調整して、メッセージの大きさをものすごく小さくしたり……


大きくしたりできます。


喜びを伝えたいときは、大きなメッセージにすればOKです。


もちろん画像を送信することも可能。


画像には「お絵描き」を加えて……


簡単かつ即座に、送信できます。


Alloは自然言語を認識できるAI「Google Assistant」を搭載しているのが最大の特長。Inboxで使われている自動返信機能と同じように、会話の内容を把握して、文脈に合った返信メッセージを自動生成してくれます。これで、テキスト入力の手間を大きく減らせます。また、利用しているうちにユーザーの話し方やクセを理解して、「その人らしい」返信を自動生成してくれます。


また、機械学習で画像を認識可能。認識した画像に合わせたメッセージを作成してくれます。


「でも、Alloのアシスタントは、90%の場合で『かわいい犬』と言うかもね」とジョークを飛ばすエリック氏。


動物のような簡単な画像だけでなく、料理などのより難しい画像解析にも対応しています。


ここでレベッカ・ミハエル氏にバトンタッチ。Alloでは、会話にGoogle Assistantが加わって、さまざまな手助けをしてくれるとのこと。


例えば、食事の相談をしている時に、「ランチはイタリアンでどう?」という会話にすかさず、Google検索で周辺のイタリアンレストランの情報を検索して、チャット画面内に表示してくれます。検索結果は横方向にスライド可能。いちいち、別のアプリでGoogle検索をすることなく、Allo内で検索を完結できるので、非常に便利です。


また、Googleマップを起動したり、お目当ての店に電話をかけたりといったアクションを、Alloアプリから起こせます。


さらに、OpenTableと連携しているので、Google Assistantにレストランの予約まで任せることが可能です。


もちろんAlloのGoogle Assistantとチャットをすることも可能。Alloはユーザーの好みを把握します。例えば「今日、ひいきのチーム、勝った?」と聞くと、すぐに好きなチームの試合の情報を表示してくれます。


「好きな選手のスーパープレイを見たい」という希望を出せば、YouTubeでぴったりのムービーを探し出してくれます。もちろんムービーもAlloのチャット画面でそのまま視聴できます。


Google Assistantにクイズを出してもらうというデモも行われていました。絵文字をヒントに映画を当てるというもの。たとえチャットする相手がいなくても、Alloなら暇つぶしが可能です。


AlloはIncognito(匿名)モードも搭載。Open Whisper Systemsと開発した暗号化技術を採用しています。


E2Eによるエンドツーエンドでの暗号化やチャット内容の自動破棄機能もあり。また、通知も最小限に抑えられるとのこと。


Alloはテキストベースのコミニュケーションツールですが、ビデオチャット機能もコミュニケーションアプリには欠かせません。


そこで、Googleは新しいビデオチャットアプリ「Duo」をリリースします。DuoはLINEのように相手を電話番号から探し出せるアプリで、低い回線品質でも使えるのが大きな特長です。


Duoの最大のウリは、着信画面「Knock Knock(ノックノック)」。Knock Knock機能によって通話を開始する前に、相手の様子が確認できます。


表情や動きから、相手の気分が一目瞭然。どんな要件なのかが分かるので、受けるか受けないかの判断に迷わないかも……。


モバイル回線とWi-Fiをシームレスに切り替えて、通話品質を保つとのこと。回線の切り替えはバックグラウンドで行われ、ユーザーは気にすることなくビデオ通話を楽しめます。


DuoはWebRTCQUICプロトコルに対応。回線速度が遅い環境でも、720pの解像度でビデオチャットが可能だとのこと。


Duoでの通話は暗号化されており、プライバシーは保護されています。


なお、Duoの利用シーンが一発で分かる公式ムービーも公開されています。

Meet Duo, a new way to video call - YouTube


Googleのコミュニケーションアプリ「Allo」と「Duo」は、2016年夏にリリース予定。両アプリとも、AndroidだけでなくiOSにも対応します。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ウェブアプリ,   動画, Posted by darkhorse_log

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