企業価値が1000億円を超えるスタートアップになるにはどれくらいの時間がかかるのか?
By aisletwentytwo
企業価値が10億ドル(約1100億円)を超えるスタートアップを伝説上の獣である「ユニコーン」になぞらえ、「生まれてどれくらいの期間でユニコーンになったのか?」「どの地域に生息しているのか?」「いつユニコーンになったのか?」「どの分野に多いのか?」といったことを端的に表すグラフをまとめたページ「The Speed of a Unicorn?」が公開されています。
The Speed of a Unicorn ? Fleximize
https://fleximize.com/unicorns/
上記URLにアクセスすると、「Who are the fastest unicorns?」と書かれたメニューが選択されており……
その下には各スタートアップがどれくらいの期間でユニコーンになったか、つまりはどれくらいの期間で企業価値10億ドルを突破したかを示すグラフが表示されています。まとめられているユニコーンの数は全部で223社で、赤色・黄色・水色・紫色のバーが「どれくらいの期間で企業価値10億ドルを突破したか」を示しているわけです。
グラフは赤色が2年未満、黄色が2~5年、水色が6~9年、紫色が10年以上を示しています。
グラフは、起業から企業価値10億ドル達成までの期間が短い順に上から並べられており、最短で達成したのはネットショッピングサイトの「Jet.com」。なんとわずか4か月で企業価値10億ドルを達成しています。
対して最も時間がかかったスタートアップは、チェコ共和国に拠点を置くソフトウェア企業の「アバスト」。なんと25年と10か月もかかっています。
続いて「Are unicorns getting faster?」をクリック。
これは、どの年にユニコーンが何頭誕生したか、つまり「どの年に何社のスタートアップが企業価値10億ドルを達成したか」を示しています。白色のバーで示されている年数は、その年にユニコーンになったスタートアップの「ユニコーンになるまでに要した平均期間」を示しており、これを見ると平均「約6年」でスタートアップがユニコーンになっていることがよくわかります。
さらに平均期間をクリックすると、その年にユニコーンになった企業がズラリと表示されます。
年度の横には各年にユニコーンになったスタートアップの数が記されており、年々その数が増加してきていることがよくわかります。
次に、「Where do the fastest unicorns live?」をクリック。
すると、地域ごとにみた企業価値10億ドル突破スタートアップの数と、そうなるまでの平均期間を示したグラフが表示されます。最も平均期間が短いアフリカと最も平均期間が長い南アメリカは、共にサンプル数が1社。最も多くのユニコーンを排出しているのは北アメリカの137社で、その次がアジアの58社。サンプル数の多いアジア・ヨーロッパ・北アメリカは、ユニコーンになるまでの平均期間が5年・5年・6年となっており、先ほどのグラフと似た年数が出ています。
もちろんこのグラフでも、平均期間をクリックすればどのようなユニコーンが含まれているのか確認可能です。
そして最後の項目である「What do the fastest unicorns do?」をクリック。
すると、調査したスタートアップがどのような分野に属するのかがチェックできます。これによると、最も多くのユニコーンが属しているのはeコマースで、なんと56社がこの分野で企業価値10億ドル超えを達成しています。
対して最も不人気、あるいはユニコーンになるのが難しい分野が航空宇宙産業で、この分野でユニコーンになれたのはあのイーロン・マスク氏率いる「SpaceX」のみでした。
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