スーツケースの位置をスマホで把握できデバイス充電や重量測定も可能というスタイリッシュな「Raden」

Bluetoothやメッシュネットワークを利用することでスーツケースの位置をスマートフォンで把握でき、スーツケースの重量測定や、デバイス充電もできるのがスマートスーツケースの「Raden」です。見た目のスタイリッシュさもさることながら、ハードウェア・ソフトウェアの両面から「移動中のユーザーに必要なこと」を網羅するようデザインされているとのこと。

Raden
https://www.raden.com/

This stylish smart suitcase could solve some big travel hassles | The Verge
http://www.theverge.com/2016/3/29/11321554/raden-smart-connected-luggage-gps-usb-power

Radenの「Aシリーズ」は28インチモデルと22インチモデルの2サイズ展開。28インチモデルは11.2ポンド(約5kg)で、22インチモデルは7.5ポンド(約3.4kg)と軽量です。

カギはTSAロックを採用。

持ち手の近くにはUSBポート2つとMicro-USBポートがあり、デバイスの充電が可能です。

スーツケース内部にあるバッテリーは取り外し可能です。

取り外すとこんな感じ。なお、Aシリーズに付属するバッテリーの容量は7800mAhとなっています。

見た目は至って普通のスーツケース。

パカリと開けるとこんな感じ。センサーが内蔵されているので内容の重さを計ることができ、自分の利用するフライトの重量制限に近づいていたらアプリが教えてくれるとのこと。

また、Radenはアプリと連動させてスーツケースの位置を確認することが可能。この時、スーツケース本体とアプリはBluetoothで接続するほか、Bluetoothの範囲内にない時はメッシュネットワークを利用するので携帯電話網やWi-Fiに依存することなくデータをやりとりできます。ただしメッシュネットワークを利用するには回りにRadenユーザーがいる必要があるので注意。

なお、色のバリエーションは豊富で、ホワイト・ブラックマット・ブラックグロス・ライトパープル・ネイビー・ライトブルー・ハンター・ライトピンクから選べます。

Radenは耐久製に非常に優れていて、大きな衝撃でも吸収します。28インチのRadenに飛び乗ると……

ぐにゃっと大きく変形します。

しかし人が飛び立った次の瞬間には元通りの形に。

22インチのRadenでも同じような感じで、人の体重がかかると変形しますが……

上から人がのくと何もなかったかのように形を取り戻しました。

また、Radenが製造されている様子もムービーで公開されています。

Raden

無機質な部屋で作業する男性。

棚に1枚1枚入れていっているのは……

Radenに内蔵する基板でした。

続いて、真っ黒な板が登場。

これがぷくっと膨らんで……

あっという間に成型されていくことから、非常に柔軟性のある素材であることがわかります。なお、Radenの素材は高耐衝撃性・高強度ポリカーボネートの「Makrolon」とのこと。

こんな感じでスーツケースの外側ができあがるわけです。

キャスター部は360度に回転する非常にスムーズな作りで、しっかりとテストも行われています。

持ち手の強度を確かめるテスト中のようです。

重量テストや……

耐衝撃テスト。

巨大な洗濯槽のようなところに入れられてゴロンゴロンと転がされています。

これまでもスマートスーツケースなるものは存在し、Radenは「革命的なアイテム」とは言えないのですが、強度・重さ・着脱可能なモバイルバッテリー・メッシュネットワークの利用・デザインなどにおいて「使う人の目線」に立っており、既存の商品から細かな改良が行われているのが特徴です。また、アプリは「空港まであとどれぐらいか」ということや目的地の天気などを教えてくれたり、アプリから直接Uberをチャーターすることも可能と、旅行者が移動する最中に必要となるであろう行動を網羅する仕様になっています。

なお、Radenは22インチモデルが295ドル(約3万3000円)で28インチモデルが395ドル(約4万4000円)、2つのモデルを1セットにしたものが595ドル(約6万7000円)です。