DJIの新型ドローン「Phantom 4」は障害物回避&人物認識機能を搭載した本当の「ドローン」
DJIの新型ドローン「Phantom 4」が海外で発表され、その詳細が明らかになりました。新しいPhantom 4は障害物回避センサーを搭載することで周囲の障害物を感知して回避が可能で、さらにカメラの映像から対象物を認識して追いかける、本来の意味での「自動追尾モード」を搭載した本当のドローン(=自律飛行する無人航空機)となっています。
PHANTOM 4 - Phantom 4は、DJI史上最もスマートなフライングカメラです
http://www.dji.com/jp/product/phantom-4
DJI's revolutionary Phantom 4 drone can dodge obstacles and track humans | The Verge
http://www.theverge.com/2016/3/1/11134130/dji-phantom-4-drone-autonomous-avoidance-tracking-price-video
The VergeはPhantom 4を実際に飛ばした記事とムービーを公開しています。
DJI’s Phantom 4 is the drone we’ve been waiting for - YouTube
空中でホバリングするPhantom 4。先代となるPhantom 3に比べてスッキリしたデザインになっているようですが、胴体の厚みは増している様子。
実際にドローンを飛ばしたことがある人は実感していると思いますが、これまでのドローンは障害物に近づいても自動でストップしたり回避したりする機能は見られず、以下の映像のように立ち木に激突して墜落するパターンが多く発生し、大きな問題になったことも。
Phantom 4は目の前にある障害物を感知するセンサー(カメラ)を搭載し、危険と判断した場合には前進を止めるようになっているとのこと。
また、人物を認識して自動で追尾するモードも。このように、自転車に乗って走り出した人に対し……
カメラの映像が映し出されたアプリの画面をタッチして、追いかけたい対象を選択。
するとアプリが人物を検知し、画面には「GO」の文字。
するとそのままPhantom 4が自転車を追いかけるようになっています。The Vergeによると、従来の「自動追尾」は実際には「センサーを持っている人を追いかける」モードだったのに対し、Phantom 4は文字どおり人物を追いかける頭脳を搭載しているとのこと。
前方に向けて2つの障害物カメラを搭載。
そして機体底面にも2つの障害物カメラを搭載。これら4つのカメラとメインの4Kカメラを組み合わせることでPhantom 4は周囲の物体を3Dで認識し、衝突回避や自動追尾を実現しているとのこと。
衝突回避のテストの風景。人物と同じ高さを前方に進んでいたPhantom 4でしたが……
人物を感知したのか、高度を上げて衝突を回避しています。
「自動飛行が強化されたら、本来の飛ばし方を知らず、操縦ができないユーザーが増えるのでは?」という疑問に対してDJIは「例えば『スポーツモード』のようなモードを用意することで、スティック型コントローラーを扱える上級者だけがアンロックできるフライトを設定するなど、いくつかのオプションを用意することができます」という風に回答。自動飛行で可能な飛行モードを限定することで、初心者による不慮の事故を防ぐ方策が採られることになる様子です。
DJI Phantom4は日本のDJIストアでも18万9000円で予約受付を開始しており、出荷は3月15日から開始される予定。
DJIオンラインストア | DJIストア
http://store.dji.com/jp/product/phantom-4
さらには、Appleのオンラインショップでも購入することが可能。こちらの価格は税抜き17万5000円で、税込みにすると18万9000円、公式と価格は同じです。
DJI Phantom 4 Camera Drone - Apple (日本)
DJIによる公式PVも公開されており、日本語字幕で見ることも可能です。
DJI - Introducing the Phantom 4 - YouTube
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