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ロゴ作りで大事なのはロゴの見た目にあらず、本当に大切なポイントを解説したムービー「What makes a truly great logo」


企業にとって非常に重要なロゴマークは、決定するのに時間や手間がかかることも。ロゴにはどういうタイプがあり、人々にどう作用し、現在ではどのようなロゴが人気なのか、そして、ロゴ作りにおいて本当に大事なことは何なのかをグラフィックデザイナーのマイケル・ビアラット氏がムービー「What makes a truly great logo」で解説しています。

What makes a truly great logo - YouTube


ロゴは現在において過大評価されている側面があり、グラフィックデザイン会社の副社長マイケル・ビアラット氏は「私がロゴに対して持つ感情はさまざまなものが入り交じっています」と語ります。


ロゴは人にとっての「顔」と同じく、企業にとっての「顔」と言えるもの。人によって好き嫌いがあるのは当然です。


ロゴは小さく表示されても……


大きく表示されても機能する必要があります。


ロゴには3つのタイプがあります。


1つは「ワードマーク」


FedExや……


Google


ディズニーのように、文字がそのままロゴとなり、世界中で親しまれているもののことです。


2つ目のタイプは「ピクトグラム」で、これは絵が何らかの情報を示すもの。


私たちがかじられたリンゴのマークを見て「Appleだな」と理解できるのがピクトグラムとしてのロゴです。


Appleは「リンゴ」という直接的な情報を伝えていますが、時にはワニを見て「ラコステだ」と理解するように、直接的でない情報を伝えることもできます。


3つ目は「聖杯」タイプ。


これは抽象的なイコノグラフィーを意味します。


例えばナイキの「Swoosh(スワッシュ/ビューンという音)」と呼ばれるロゴは具体的なものを一切示さないにも関わらず、世界的な知名度を誇り、多くの人に愛されます。グラフィックデザイナーはよく「ナイキのようなロゴを作りたい」と語るとのことですが、「デザイン当時のナイキのロゴ」が「現在のナイキのロゴ」と同じように機能していたかというと、そうではありません。


ナイキのロゴは当時ポートランド州立大学でグラフィックデザインを専攻していた学生のキャロライン・デビッドソン氏によってデザインされたもの。勝利の女神ニーケーの彫像の翼をモチーフにデザインされており、その形状が躍動感やスピード感を表現していると言われています


ナイキの創業者はデビットソン氏のデザインを気に入り、そのまま会社のロゴマークとして採用したというわけです。


しかし、成功は「ロゴによって一晩でもたらされた」わけではなく、ロゴを靴に入れて販売したところ、靴が優れており、人気を博したためロゴが有名になったという経緯があります。


また、マーケティング担当者が天才的だったため、ロゴと共に企業スローガン「JUST DO IT.(行動あるのみ)」を掲げ、実際のアスリートたちとブランドを関係させていくことで、ブランドとしての知名度を上げていくことに成功したわけです。


そして、始めは影響力を持たなかったSwooshの小さなロゴが、今では大きな影響力を持つに至ります。


実は、上記3つのタイプを全て網羅した「ロゴ・システム」として機能する4つ目のタイプのロゴが存在します。


現在最も力を持っているロゴ・システムはMTV


また、ウェブサイトのトップページに表示されるロゴなどを見ても分かるように、Googleもロゴ・システムとして機能しています。Google Doodleのようなロゴの使い方が可能になったのは、テクノロジーが進化したため。


これまで、ロゴは軍用の重火器や飛行機に始まりカフスピンなどの商品や名刺に刻印されるものでした。


しかし、現在においてロゴが重要になってくるのはメールの署名や……


Twitterのアバター。


ファビコンなど。これらのロゴは至る所に存在し、簡単に変化します。


ヒラリー・クリントン氏のロゴも非常に優れています。Hの横線に矢印がはめ込まれており、基本は赤と青で描画されるのですが、以下のように写真や……


植物


イラストなども組み合わせることが可能。文字でありながらピクトグラムとしても使え、イコノグラフィー的でありつつアレンジの幅が広い、というロゴ・システムとしてしっかり機能しているわけです。


ロゴ・システムはブランド名以上のものを見ている人に示せるため、近年はロゴ・システムを採用したロゴが増加傾向にあります。ビアラット氏がデザインしたMITメディアラボのロゴも汎用性が高いものになっています。


最初に述べた通り、ロゴは人々に会社を思い出させる、いわば「顔」のようなものです。しかし、一方で、ロゴは「何でもいい」のだとビアラット氏。


ビアラット氏によると、「ロゴは空の容器」のようなもので、中に入れるもので意味が決まるためです。そのため、ロゴの優劣を競い合うのは間違いとのこと。


そして、ロゴは「着水の瞬間に水しぶきが飛ぶ飛び込み競技」ではなく、「いかに泳ぎ続けることができるのかが競われる水泳競争」において優れていることが重要。1971年にデビッドソン氏によって生み出されたナイキのロゴは長年愛され続け……


12年後、デビッドソン氏はナイキから指輪とナイキ株を送られます。


デビッドソン氏はデザインを行った当時、デザイン料として35ドルを請求したのみだったそうなのですが、ナイキがそれから大きく成長したため、謝礼として株が送られたわけです。なお、額は未公表です。

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in 動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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