ハードウェア

CES 2016で発表が期待されるモノいろいろまとめ


現地時間1月6日(水)から、ラスベガスで世界最大の家電見本市「CES 2016」が開催されます。各種デジタルデバイスやVR技術、そして自動車など、大きな発表がいくつも予定されています。

Home - CES 2016
https://www.cesweb.org/

Here's what to expect at CES 2016 this week | The Verge
http://www.theverge.com/2016/1/1/10695954/what-to-expect-ces-2016

◆自動車
The VergeはCESを、「もはや家電見本市ではなく、新たな『オートショー』と表現されるほどのイベント」と表現していますが、確かに自動車業界のイベントかというぐらいに、CES 2016では新たな発表が予定されています。

まず、ゼネラルモーターズ(GM)はシボレー・ボルト(プロダクションモデル)のワールドプレミアを実施します。ちなみに、GMではすでに同音の「ボルト」という名前のプラグインハイブリッド車を2010年に発売していますが、こちらは「Volt」で、新たに発表される方は「Bolt」。


フォルクスワーゲンは、新たな電気自動車のコンセプトモデルを発表します。ブランドを代表するモデルとして、ワーゲンバスが発表されるのではないかと噂されています。

BMWは、次世代車内ユーザーインターフェースの「AirTouch」を発表。

BMW Group at the CES 2016 in Las Vegas. BMW presents the principle of the contactless touchscreen with AirTouch.

BMW Group @ CES 2016, Vision Car Interior and User-Interface of the future

さらに、セルフドライビングカーでGoogleと協力体制を取ることになったフォードや、アウディの出展内容にも注目が集まっています。なお、自動車業界の一大イベントである「北米国際オートショー」も、1月11日からデトロイトで開催されます。

◆スマート家電・スマートホーム
かつて人々が空想で思い描いた「スイッチ1つで家の何もかもが操作できる」という夢を現実にする考えが「スマートホーム」で、Apple、Google、Samsung、Intelらがしのぎを削っています。

家電のスマート化がどんどん進む中で、テレビは「4Kテレビは当たり前、8Kテレビも」という次元に突入し、HDRドルビービジョンへの対応も進むと見られます。

中でも、Samsungはテレビを「スマートホーム」の中核に位置づけており、次期「Smart TV」とハイエンド液晶テレビ「SUHD TV」の新モデルはSamsungのIoT(Internet of Things、モノのインターネット)のプラットフォーム「SmartThings」に対応予定。

また、スマートテレビに新たなレベルの簡単さをもたらすソフトウェアとしてRokuがTV OSを発表するほか、LGが先行している有機ELテレビや、Android TVの進化などが注目されています。

長らく夢として描かれてきたIoTの姿は、一朝一夕にすべてが実現するものではありませんが、2016年もその端緒が見られることが期待されています。

◆ウェアラブル端末
2015年はApple Watch、Fitbit、VRヘッドセットなど、いろいろなウェアラブル端末が形になりましたが、2016年はさらに「ありとあらゆる種類のウェアラブル端末」が出てくることが予想されています。センサーはスポーツ用のスニーカーからブラジャー、服など、ありとあらゆるところに内蔵されるようになるはず。

Samsungでは、クリエイティブラボのプロジェクトとして進めてきた、3つの端末をお披露目予定。

1つ目はヘルスケア端末「WELT」。見た目はただのベルトですが、ウエストのサイズや、どれぐらい座っていたかといった情報を記録、健康管理に役立てます。


2つ目はVRヘッドセット&ハンドモーションコントローラー「rink」。VRヘッドセットと、手の動きをサポートするコントローラーがペアになっていて、写真のように、この端末だけでテニスを遊んだりすることが可能になります。


3つ目は腕時計のようなウェアラブル端末「TipTalk」。ヘッドセットやイヤホンをつけなくても、指で耳に触れるだけで、Samsung Gear S2などのデバイスからの音を聞いたりできるという、まったく新しいユーザーエクスペリエンスをもたらす端末です。コンサートホールのように周囲が静かで音が漏れてしまう場所、あるいは工事現場の近くなど騒音がひどい場所でも、確実に自分だけに音声を伝えることができます。


2016年は「ヒアラブル(Hearable)」がテーマになるとみられていて、これまで音楽配信を巡る大きな動きとは無縁であるかのように静かだった、音楽を聞くハードウェア分野にも動きが出てきそう。Appleは次のiPhoneでイヤホンジャックを廃止して、イヤホンはLighgning接続かBluetooth接続とする方針ですが、Lightning接続ならこれまでの有線接続とは異なり、デジタル信号を送れるので、アンプやコンバーターをヘッドホンやイヤホンに内蔵することができ、音響処理を個別のヘッドホンやイヤホンで行うことができるようになります。

ただし、すぐに形になるものではなく、2015年の動きと同じように、具体的になってくるのは春過ぎになるかもしれないとのこと。

◆VR
VRに関しては、ソニー、Oculus、HTCがいずれも数ヶ月以内にヘッドセットの出荷を開始するため、2016年前半に大きな飛躍があるということはわかっていますが、それだけにCES 2016ではハードウェア関連の発表は前述のSamsungのものを除くと停滞気味になることが予想されています。VRゲームや映画に関しては、1月中旬に開催されるサンダンス映画祭や、3月中旬に開催されるGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス) 2016で何か発表されるのではとみられています。

◆ホバーボードだけではない「ライダブル」(rideable)な何か
「バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2」に出てきた、宙に浮くホバーボードをレクサスが再現したほか、KickstarterでHendoというホバーボードを作るスタートアップが現れたり、ちょっと見た目は思っていたものとは違うものの市販も視野に入っているというArcaBoardが出てきたりと、2015年は「ホバーボード」が話題になりました。

CES 2016では、初めて会場内でのホバーボード利用が出展社ブースのみに制限されたほどで、どれだけ普及に近づいたのかが感じられますが、2016年は、ホバーボードだけではない新たな「乗り物」が期待されています。

まず、Arcimotoは3輪の電動カートを出展する予定。そして、あのセグウェイが何か大きな発表を予定しているとのこと。

◆その他
何か大きな発表があってもおかしくなさそうなスマートフォン・電話に関しては、Appleやソニーといった大きなメーカーの動きはない模様。HuaweiとLGがスマートフォンとスマートウォッチ、ZTEがスマートフォンの発表をすると見られます。

カメラに関しては、今年は2年に1度開催されているカメラ業界最大の見本市・フォトキナが9月に予定されていることから、そこに向けての動きが中心となっていて、CESでは大きな発表はない見込み。

IT関連では、MicrosoftもCESでの特別な発表は予定していませんが、その代わりに、パートナー企業がノートPCやタブレットの発表を行う予定があります。公式には発表されていませんが、Samsungが13インチと15インチのUltrabookを発表することは確実視されています。

Samsung unveils 2016 ultrabooks with Skylake chips - Liliputing
http://liliputing.com/2015/12/samsung-unveils-2016-ultrabooks-with-skylake-chips.html

また、クアルコムは自律ドローン技術を発表する模様。

会場では意外なところから驚くべきものが見つかるかもしれません。CES 2016は現地時間1月6日スタートです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ソニーが4Kプロセッサ・Android搭載BRAVIA・4Kアクションカム・世界最薄4Kテレビなどを発表 - GIGAZINE

AppleのA8Xチップを上回り自動運転車もできるNVIDIAの「Tegra X1」は何がすごいのか? - GIGAZINE

スマートウォッチと連携するBMWの全自動運転車は衝突回避・自動駐車が可能 - GIGAZINE

両面どちらから挿しても使えるUSBの新規格「Type-C」の動作ムービー - GIGAZINE

Intel発表の「すぐそこにある未来」のコンピューティング技術まとめ - GIGAZINE

ボタン大に全部入る驚愕のウェアラブルモジュール「Curie」をIntelがリリース - GIGAZINE

スマートフォンは一体どこまで薄くなるのか? - GIGAZINE

in モバイル,   ハードウェア,   乗り物, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.