iPad Proの純正キーボード「Smart Keyboard」の性能はいかほどか試してみました
12.9インチの巨大ディスプレイを搭載し、ティム・クックCEOに「ノートPCに取って代わる」と言わしめたiPad Proの、キーボード兼保護カバー「Smart Keyboard」をゲットしたので、さっそくタブレットPCモードで使ってみました。さらには同じタブレットPCということで、ライバルになり得るMicrosoft「Surface Pro 4」の純正キーボードカバーとも比較してみました。
iPad Pro - Smart Keyboard - Apple(日本)
http://www.apple.com/jp/smart-keyboard/
Smart KeyboardはiPad Pro用だけあって大きめの箱に入っています。
ただし薄さはこんな感じ。まるで、まな板のような形状です。
箱を開けるとSmart Keyboardが登場。
中身はSmart Keyboard本体、説明書のみ。
Smart Keyboardは横方向に折れ曲がるラインが入れられており、「風呂ふた」と呼ばれたiPad用の保護カバー兼スタンド「Smart Cover」と同じようなデザインのラバータイプです。
裏面はこんな感じでディスプレイ表面を傷つけないような素材になっています。
裏面中央部分のくぼみに指を入れて……
折り返すとキーボード部分が展開されました。
キーボードは5段にアイソレーションタイプのキーが配列されており、タッチパッドはありません。
キーボード表面はザラザラとした素材。滑らないようになっていますが、タッチは好き嫌いが分かれそうです。
なお、キーボード左下にある地球マークは日本語、絵文字、ローマ字の入力を切り替えるボタンです。
キーボード接続部分には端子があり、両サイドに強力なマグネットが内蔵されています。
iPad Proの左側にSmart Keyboardを置くと、マグネットでパチっと簡単に接続できます。
Smart Keyboardは保護カバーの役割も果たします。
ただし、キーボードが折りたたまれているため、途中に段差ができてしまいます。
裏面からは、接続部分のゴムがわずかにはみ出ます。
こんな感じで折りたたむと……
キーボード入力状態に変形。
角度は130度くらいで、キーボード入力がしやすいようにディスプレイが立ちます。ただし、角度調節はできません。
実際にタイプしてみると、キーの感覚は狭め。しかし、幅に慣れると小気味よくタイプできそうです。
Smart Keyboardはマグネットで接続すると即利用可能。ペアリング作業などは一切不要という簡単さは秀逸です。
日本語/絵文字/ローマ字と入力を切り替えつつ、タイプするとこんな感じ。
iPad Pro用キーボード「Smart Keyboard」で日本語、絵文字、ローマ字を入力してみた - YouTube
キーボードの薄さから当然ながらキーストロークはかなり浅め。ただし、キーを打ち込んだという確かな手応えがあるので、まずまず快適なタイピングができそうです。
また、Smart Keyboardには写真やムービーを見たりするための「フォトスタンドモード」という立て方もあります。
かなり角度がつきます。
しかし裏側を見るとキーボードが挟まれた状態。iPad Proのタッチ操作をしないとしても、キーボードの耐久性を下げてしまわないのか不安が残ります。
大画面タブレット+キーボードということで、MicrosoftのSurface Pro 4+純正キーボードSurface Pro 4 タイプ カバーと比較してみました。
一目で分かるとおり、キーの間隔が狭いこともありキーの数はSurface Pro 4 タイプ カバーの方が多く、Surface Pro 4 タイプ カバーにはタッチパッドもあります。
また、Smart Keyboardは机にベタ置き状態で使うのに対して、Surface Pro 4 タイプ カバーはマグネットになった端を折り返すことでキーボードに角度が付き、よりタイピングしやすい構造になっています。
タッチの質感や打鍵感などを比べても、キーボードとしての能力はSurface Pro 4 タイプ カバーが断然上と言わざるを得ません。
唯一、Surface Pro 4 タイプ カバーにSmart Keyboardが勝ると思われるのが、ベタ置きゆえの安定感。Surface Pro 4 タイプ カバーはキーボードを浮かせた構造のため、強めの入力では中央部分が微妙にたわむという欠点がありますが、ベタ置きのSmart Keyboardではそのようなたわみを気にする必要はありません。
単体で見ればキーボードとしてのタイプ性能は悪くないと感じられたSmart Keyboardですが、Surface Pro 4 タイプ カバーと比べると不満点がはっきりしました。1台で保護カバー&キーボードを兼ね備えられるという利点があるものの、それは同時に中途半端という印象を受けてしまいます。
Smart Keyboardは保護カバー状態でも段差があるなどデザイン面でも改善すべき点があることを考えると、持ち運びを重視しない場合は、Bluetooth接続タイプの本格的なキーボードと純正カバー「iPad Pro Smart Cover」を併用する方が満足度は高そうです。
なお、iPad Pro専用キーボードカバー「Smart Keyboard」は、1万9800円(税別)となっています。
iPad ProのためのSmart Keyboard - Apple (日本)
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