サイエンス

あなたの睡眠を妨げているのは寝る前にポチポチいじるスマホかもしれない

By «davemc»

「スマホをポチポチいじっていたらなかなか寝付けなくなってしまった」という経験をしたことがある人もいるかと思いますが、これはスマートフォンのディスプレイが放つブルーライトの影響と言われています。そんなブルーライトを、最新のデジタルデバイスはより多く発するようになってきている、とする研究結果が公表されました。

Phones need 'bed mode' to protect sleep - BBC News
http://www.bbc.com/news/health-34744859


スマートフォンやタブレットなど、屋内外問わず使用するデジタル端末は、特にディスプレイの「明るさ」や「コントラスト」が重要になります。「明るさ」や「コントラスト」を上げれば、太陽の下でもディスプレイが見やすくなるわけですが、近年では「より明るくより高コントラスト」なディスプレイを搭載する端末が増えてきているそうで、これが「人間の睡眠を妨げる原因となっている」とする研究結果が発表されています。

エヴェリーナ・ロンドン小児病院やセント・トーマス病院の医師であり、キングス・カレッジ・ロンドンの講師でもあるポール・グリングラス博士は、スマートフォンやタブレット、電子書籍リーダーなどの「ディスプレイが発光するデジタル端末」と睡眠に関する研究を行い、研究結果をFrontiers in Public Healthで公表しました。

研究では、スマートフォン・タブレット・電子書籍リーダーの代表格として、iPhone 5s・iPad Air・Kindle Paperwhite(第一世代)の3つを使用して、どのような状況下でどういった種類の光を放っているのかを計測しています。

計測結果をまとめたのが以下の図。3つの端末でテキストを表示してどの種類の光を多く放っているのか計測した結果、端末ごとに放つ光の強さに差はあるものの、どの端末も「青色の光」を強く発していることが明らかになりました。


人間の体は夜になると睡眠ホルモンの「メラトニン」を作り出します。これは睡眠と深く関わり合いの物質で、夜になるとウトウトしてくるのもこのメラトニンの影響と言われています。そんなメラトニンによる「人間の体が備えている睡眠システム」を妨害する働きを持つのが、ブルーライトです。ブルーライトは可視光線の中でも最も強いエネルギーを持つ光で、PCやスマートフォンなどのLEDディスプレイに多く含まれると言われるものです。

実際、グリングラス博士は最新のデジタル端末が「より大きく、より明るく、より高コントラストで、よりブルーライトを発するようになっている」と述べており、メーカー側は人々の睡眠を妨害しているデジタル端末に対して「責任」を持つべきと主張。具体的に、グリングラス博士は「設定でブルーライトを除去できるようにすべき」としています。なお、ある研究結果によるとデジタル端末を夜間に使用することで、寝付きが1時間も遅くなるというデータもあります。

しかし、同一のデバイスを使用しても、使用するアプリケーションによって「どの光を強く発するか」は異なることが分かっています。以下のグラフはiPad Airでテキストを表示させた際とAngry Birdsをプレイした際のディスプレイが放つ光を測定したもの。一目で分かる通り、表示させるものによって、ディスプレイから発せられる光の種類は変化します。


また、ブルーライトを自動でカットしてくれるソフトウェアを使用したり、ブルーライトカット用のメガネをかける、という手段も有効だそう。実際、iOSアプリの中にはブルーライトをカットして子どもの睡眠を誘導するようなアプリも存在しており、こういったブルーライトカットのための努力をメーカー側が行うべき、とグリングラス博士。具体的に、「ブルーライトを自動でカットできるようにすることが重要」と主張しています。

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in モバイル,   サイエンス, Posted by logu_ii