Microsoftはクラウド事業が好調、携帯電話事業は収益54％ダウンで1000人規模のリストラへ

Microsoftが2016年会計年度第1四半期(2015年7月～9月)の決算を発表しました。これによると、サティア・ナデラCEOが力を入れているクラウド事業では結果が出ていて、Microsoft Azureは前年同期比で収益が2倍、Office 365も収益が70％増という好成績が出ている一方で、携帯電話事業は収益が54％ダウンとなり、従業員1000人が解雇されることになっているとのこと。

FY16 Q1 - Press Releases - Investor Relations - Microsoft
http://www.microsoft.com/investor/EarningsAndFinancials/Earnings/PressReleaseAndWebcast/FY16/Q1/default.aspx

Microsoft Earnings Climb, Lifted by Strong Growth in Cloud Computing - The New York Times
http://www.nytimes.com/2015/10/23/technology/microsoft-earnings.html

Microsoft reports falling revenues, slowing Surface sales in latest quarter | The Verge
http://www.theverge.com/2015/10/22/9599674/microsoft-q1-2016-earnings

全体の収益は前年同期比で12％ダウンの204億ドル(約2兆4700億円)。利益は1％ダウンの58億ドル(約7011億円)で、純利益は2％増の46億ドル(約5560億円)でした。

事業別では、ナデラCEOが注力しているクラウド関連の好調が目立ちます。Officeとクラウドの収益は5％アップ。月額課金サービスであるOffice 365は利用者数が300万人ほど増加して合計1820万人になり、収益が70％も増加しています。

ホーム - クラウド版 グループウェア サービス Office 365
http://www.microsoft.com/ja-jp/office/365/

また、Microsoft Dynamicsも収益が12％アップ、Microsoft Azureは利用量も収益も2倍に増加したとのこと。ほかに、Bingの検索事業も収益が29％アップと好調です。

一方で、多くの事業で収益が減少しています。2015年第3四半期には収益の柱だったSurfaceは前年同期の9億800万ドル(約1185億円)から6億7200万ドル(約812億円)へとダウン。WindowsのOEMも収益が6％ダウン。Xbox事業はXbox 360の売上減少により収益も減少。しかし、ゲーム事業全体で見ると収益は6％増加したとのこと。

Microsoft Surface タブレット - 生産性を発揮
http://www.microsoft.com/surface/ja-jp

特に落ち込みを見せたのは、Surfaceと同じようにLumiaの販売数増加で売り上げが伸びていた携帯電話事業で、収益が54％ダウン。ニューヨーク・タイムズによると、昨年からすでに1万8000人規模のリストラが行われているのですが、今週さらに1000人単位のリストラが行われるとみられています。