ハードウェア

40%高速で40%省電力の高性能GPUを採用する次期ハイエンドSoC「Snapdragon 820」が登場


Android端末の普及と共にモバイル端末SoCの市場を独走してきたQualcommでしたが、最新のハイエンドSoC「Snapdragon 810」で発熱問題を抱えたこともあり、ハイエンドSoC市場での地位が揺らぎつつあります。そんな中、Snapdragon 810の後継ハイエンドモデル「Snapdragon 820」についてQualcommがプレゼンテーションを行い、Snapdragon 810比で40%も高速&40%も省電力という高性能GPU「Adreno 530」を搭載することを明らかにしました。

Qualcomm Introduces Next-Generation GPU Architecture and Image Signal Processor for the Ultimate Graphics and Mobile Camera Experience | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/releases/2015/08/12/qualcomm-introduces-next-generation-gpu-architecture-and-image-signal

Snapdragon 820 countdown: next gen camera and GPU | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/snapdragon/2015/08/12/snapdragon-820-countdown-next-gen-camera-and-gpu

Qualcomm Announces New Adreno 530 And 510 GPUs, Says First Snapdragon 820 Devices Will Arrive In 2016
http://www.androidpolice.com/2015/08/12/qualcomm-announces-new-adreno-530-and-510-gpus-confirms-snapdragon-820-devices-wont-come-until-2016/

Snapdragon 820最大の特長は、高性能GPU「Adreno 530」を搭載すること。Adreno 530は、前ハイエンドモデルSnapdragon 810に搭載されるAdreno 430に比べて、40%のGPU性能の向上と同時に40%の省電力化を果たしているとのことで、ゲームやムービー編集などで威力を発揮することが期待できます。


GPGPU機能ではOpenCL 2.0とRenderscriptをサポート。OpenCL 2.0ではCPUとGPUでメモリプールを共用でき、Adreno 530とKyroコアがともに64ビットの仮想メモリをサポートするというメリットがあります。


強力なGPU性能を持つAdreno 530は最新のグラフィックAPIに対応しており、Unreal Engine 4をつかった「Unreal Paris」をも再生可能な模様。


なお、QualcommはミドルレンジモデルのSnapdragon 618/620に搭載するGPUについては正式なコメントを出していませんが、前モデルのSnapdragon 610/615に採用されていたAdreno 405から40%のGPU性能の向上と40%の省電力化を果たしていることを、Ars Thechnicaに非公式ながら明かしています

スマートフォンのカメラの画質はより高品質なものになります。


Spectra Camera ISPによって、ノイズの軽減や自然なトーンを再現するなど高品質のカメラ撮影が可能。


またフロント1、リア2の合計3つのカメラをサーポート。シングルセンサーは最大2500万画素まで、デュアルセンサーは最大1300万画素まで対応しており、撮影後のピント変更も楽々こなせます。


HDR機能をさらに改良したアルゴリズムの採用で、ローライトモード時のノイズを軽減することも可能。


さらに、Snapdragon 820はHDMI 2.0による4K60pムービーと、ワイヤレス通信Miracastでの4K30pのムービー再生に対応。スマートフォンを使って大画面ディスプレイに高画質の4Kムービーを再生できるようになりそうです。


現行のハイエンドSoC「Snapdragon 810」を置き換える次期ハイエンドSoC「Snapdragon 820」は、2016年前半のリリース予定。Snapdragon 810が発熱問題を抱えた結果、SamsungやXiaomiなどの大口顧客をごっそり失ってしまったQualcommが、ドル箱のハイエンドSoC市場を死守できるのか、注目を集めそうです。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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