児童ポルノ画像撲滅に向けGoogle・Twitter・Facebookなどが自動で違反画像をブロックできるように「ハッシュリスト」を共有
By Franie Frou Frou
それぞれが巨大なSNSや検索サービスを有しているGoogle・Twitter・Facebook・Microsoft・Yahoo!といった世界有数のIT企業が、児童ポルノ画像撲滅のために「ハッシュリスト」を共有することが明らかになりました。
Hash List “could be game-changer” in the global fight against child sexual abuse images online
https://www.iwf.org.uk/about-iwf/news/post/416-hash-list-could-be-game-changer-in-the-global-fight-against-child-sexual-abuse-images-online
Facebook, Google and Twitter block 'hash list' of child porn images - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/technology/internet-security/11794180/Facebook-Google-and-Twitter-to-block-hash-list-of-child-porn-images.html
インターネット監視財団(IWF)ではこれまでに何万という児童ポルノ画像を収集してきました。これらは高度に訓練された分析官により査定され、特殊なコードを走らせることで「デジタル世界での指紋」として知られるハッシュ値が割り出されます。
蓄積された児童ポルノ画像のハッシュ値を応用することで、インターネット上で同様のハッシュ値を自動で検知し、児童ポルノ画像と認識されたものはすべて自動でブロックする、というシステムが現在開発中です。なお、同様のシステムは既にDropboxやGoogleなどで著作権保護のために使用されています。
By Mike Licht
ハッシュ値から特定の画像をブロックする技術が開発中なわけですが、IWFは同団体が集めた児童ポルノ画像の「ハッシュリスト」をまもなくIT企業向けに公開する、と発表。さらに、Googleが開発しているハッシュ値を応用した児童ポルノ画像識別システムが、他のIT企業に広く共有されることにことも明かしています。
児童ポルノ画像が自動でブロックされるシステムが本格的に導入されれば、Google・Twitter・Facebook・Microsoft・Yahoo!などが提供するサービス上で児童ポルノ画像を公開しようとしても、自動でブロックされてしまうことになります。また、オリジナル画像以外のコピー画像も同様のハッシュ値を含むので、それらも一挙にブロック可能とのことです。
「IWFのハッシュリストはオンライン上の児童ポルノ画像撲滅に向けた戦いで本当に重要な役割を担います。このシステムは即座に画像を認識、削除し、児童ポルノ画像がインターネット上にアップロードされることを防ぎます」と語るのは、IWFの会長であるスージー・ハーグリーヴス氏。IWFによると、ハッシュリストはストレージサービスやアップロードサービス、画像検索サービス、フィルタリングサービス、SNS、チャット、データセンターなどあらゆるサービス上で児童ポルノ画像を検出するために使用することができる、とのことです。
IWFのハッシュリストがどのように動作するのかを示した概念図
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