Google Play Musicにオフライン用ファイルを勝手に消去する致命的バグ
Googleが提供する音楽提供アプリ「Google Play Music」を使ってmicroSDカードにオフライン視聴用に楽曲をダウンロードすると、端末のシャットダウンや再起動時にダウンロードした楽曲が勝手に消去される、というバグが発見されました。
The Google Play Music App Has Been Wiping Downloaded / Cached Music Stored On SD Cards, Google Is Fixing It
http://www.androidpolice.com/2015/07/07/the-google-play-music-app-has-been-wiping-downloaded-cached-music-stored-on-the-sd-card-google-is-fixing-it/
Google Play Musicは、ユーザーが所有している楽曲をクラウド上に最大5万曲まで保存し、外出先からストリーミング再生できるサービスです。PCに保存している膨大な量の楽曲をGoogle Play Musicにアップロードしておけば、音楽データを保存していないスマートフォンやタブレットからいつでもどこでも音楽を再生することが可能になっています。楽曲の再生時には通信が行われますが、端末に楽曲を保存する必要がないため、ストレージ容量が少ないスマートフォンやタブレットでも保存容量を気にすることなく利用できるというわけです。
Google Play Musicのアプリでは、基本的にクラウド上に保存されている楽曲をストリーミング再生して視聴しますが、オフラインでも楽曲を聴けるようにダウンロード機能が搭載されています。Android関連のニュースを配信するAndroid Policeによると、Google Play Musicからオフライン向けに楽曲をmicroSDカードに保存すると、端末のシャットダウンや再起動時に、ダウンロードしたはずの楽曲が消失してしまうという事態が発生しているとのこと。
By Daniel Sancho
あるユーザーが、Google Play Musicのサポートに今回の件に関して問い合わせたところ、「著作権保護の観点からGoogle Play Musicのアプリは、同サービスからmicroSDカードにダウンロードした楽曲を、microSDカードの抜き差し時に消去する仕様になっています」という説明をメールで受け取りました。サポートの回答はユーザーが問い合わせた「端末のシャットダウンや再起動時に楽曲が消失する」という質問の答えになっていませんでしたが、その後に別の担当者からメールが送られてきて、事の詳細が明らかになっています。
別の担当者の回答によれば、Google Play Musicからオフライン視聴用にダウンロードできるのは、mp3といったオリジナルのファイルではなく、元のファイルのキャッシュバージョンであるとのこと。キャッシュバージョンしかダウンロードできないのは、ユーザーがmicroSDカードに楽曲をダウンロードして他の端末で視聴できないようにするための対策になっているそうです。
By TechStage
ただし、担当者は「microSDカードにダウンロードしたキャッシュファイルがユーザーの許可を得ずに勝手に消去されてしまうことはバグであり、弊社でも既知の問題で早急に解決するように取り組んでいる」とユーザーに説明しており、近いうちにバグを修正するとみられています。
・関連記事
Googleの超優秀バグハンターやハッカーの神童が集結したドリームチーム「Project Zero」とは? - GIGAZINE
BOSEが音楽ストリーミング配信サービス開始に向け人材を募集 - GIGAZINE
Google+ログイン用のメールアドレスを簡単に盗むことが出来るバグが存在していたことが明らかに - GIGAZINE
音楽ストリーミング「Spotify」はどうやって音楽業界に貢献しているのか? - GIGAZINE
Androidにメモリ破損バグが発見されデータを全消去する極悪アプリの作成が可能 - GIGAZINE
・関連コンテンツ