GoogleやAmazonは広告を消す拡張機能「AdBlock Plus」にお金を払って広告を表示させていることが明らかに
By Shawan Zain
FirefoxやChrome、Internet Explorerなど主要ブラウザから使用可能なブラウザ拡張機能が「AdBlock Plus」です。これはウェブページ内の広告を非表示にしてしまうというもので、ユーザーにとってはページがスッキリして非常にありがたく、インターネット上で広告を配信している企業にとってはせっかくの広告が表示されなくなってしまうので何とも頭の痛いソフトウェアになっています。そんなAdBlock Plusはパートナー企業の広告はブロックせずに配信しお金を受け取っているそうで、こういったパートナー企業の中にはGoogleやAmazon、Microsoftなどの名前も存在することが明らかになりました。
Google, Amazon 'n' pals fork out for AdBlock Plus 'unblock' – report • The Register
http://www.theregister.co.uk/2015/02/02/google_amazon_taboola_microsoft_adplock_plus_unblock
GoogleやAmazon、Microsoft、TaboolaといったIT業界の大企業は、AdBlock Plusにお金を支払い、自社広告が消されてしまうのを防いでいることがFinancial Timesの報道で明らかになりました。
世界中で3億以上のユーザーが使用しているとされているAdblock Plusですが、これはウェブ上から無料でダウンロード可能なソフトウェアです。開発元はドイツのスタートアップeyeoで、同社はホワイトリストに入っている特定の広告のみ非表示にしないことで、広告を表示したいパートナー企業からお金を受け取り収益を挙げています。
どのような条件を満たせばAdblock Plusのホワイトリストに入ることができるのかは以下の記事を読めば分かります。
Adblock Plusのホワイトリスト入りしているのは申込企業の9.5%にすぎないと公式発表 - GIGAZINE
簡単に言えば、Adblock Plusが以下のように示している「控えめな広告」の基準を満たせばホワイトリスト入りが可能なようです。
・アニメーションせず音も鳴らない静的な広告であること
・テキストのみで目立つイメージを使っていないことが好ましい
・表示されているページのコンテンツと混同するようなものではないこと
・文章の中に挿入されるテキスト広告ではないこと
・ページ上部に配置されていてユーザーがコンテンツを見ようとしたときにスクロールが必須になるような状態ではないこと
・サイトの高さ(700ピクセル以上を想定)の33%以上を占めないこと
・サイトの幅(1000ピクセル以上を想定)の33%以上を占めないこと
Adblock Plusユーザーの25%は「どんな広告も表示されて欲しくない」と考えているそうですが、「ホワイトリストに入っている広告はオプションから表示しないように設定することも可能である」とeyeoはコメントしており、ホワイトリストに入れば確実にユーザーがそれらの広告を見ることになるというわけではないことを強調しています。
Google・Amazon・MicrosoftといったIT業界の巨人たちがAdblock Plusのホワイトリストに入っていることが明らかになったわけですが、Googleは2013年にAdBlock PlusのAndroidアプリ版をGooglePlayから削除しています。
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