メモ

たった7分でATMの中身を根こそぎ盗み去る仰天の手口とは?


イギリス各地でATMを爆破して中に入っていた現金を全て盗み出す、という強盗事件が相次ぎました。すでに犯人グループのメンバーはほとんど逮捕されていますが、1つのATMから現金を盗み出すまでに要する時間は10分もかからず、最終的な被害総額は79万4213ポンド(約1億4000万円)に上っています。

Boom: Inside a British Bank-Bombing Spree - Bloomberg Business
http://www.bloomberg.com/graphics/2015-atm-bombers/


2013年までにイギリス各地の90カ所以上でATM強盗が発生していました。犯人は20代~30代のギャングたちで、これまでに実行犯9人のうち7人が逮捕されています。初めてATM爆破強盗が発生したのは2013年3月3日のバークレイズ銀行のATMで、中に入っていた1485ポンド(約26万円)が強奪されました。


その後も同様の事件が8件連続して発生。わずか1カ月の間に被害総額は18万3885ポンド(約3200万円)となっています。


ATM爆破強盗は深夜のショッピングモールなどで実行されており、6月には被害総額が45万1135ポンド(約8000万円)に。警察はギャングたちが犯行現場に残した遺留品などからDNAを特定して、犯人の逮捕に成功しています。ただし、複数のチームが犯行に及んでいたため、犯行は11月26日まで続き、最終的な被害総額は79万4213ポンド(約1億4000万円)に上っています。


なお、犯人たちがATMを爆破した手口は以下のような感じ。まずは入出金口にバールなどを突っ込んでこじ開けます。


続いて開いた口にガスホースを差し込み、酸素およびアセチレンを送り込みます。酸素と混合したアセレチンを完全燃焼させると、炎の温度は3000度以上におよぶとのこと。ガスボンベは入手が簡単なことから入手経路などの特定が非常に難しく、証拠を残しにくいそうです。


ガスがATMの中に充満したところで点火すると、激しい爆発によって開閉部など比較的強度が弱い部分が外れてしまいます。


後はがら空きになった現金カセットを持ち去るだけ。犯人は5人ほどのグループで、「バールで入口をこじ開ける役」「ガスホースを挿し込む役」「アシスト役」「時間を計る役」「車の運転役」などに役割を分担して犯行に及んでいたとのこと。一度の犯行で得た現金の最高額は25万ポンド(約4400万円)でした。


以下が実際に爆破されたATMの写真。イギリス各地でATM爆破強盗を行った犯人のうち、2人は2015年現在も逃走中で、指名手配を受けています。なお、アメリカではATMを爆破する手口は一度も使われていませんが、オーストラリア・ブラジル・チリでも発生したことがあります。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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