ホームスクリーン共有アプリ「#Homescreen」開発から分かったユーザーのトレンド
iPhoneユーザーであれば、他人のホームスクリーンを見ると「ドックに配置しているアプリ」など、自分のホームスクリーンとの違いに驚くことがあるはず。そんなiPhone・iPadのホームスクリーンをTwitterで共有できるアプリが「#Homescreen」です。「#Homescreen」を制作したのはbetaworksというスタートアップで、CEOのジョン・ボースウィックさんはリアルタイム分析ソフトChartbeatを愛用する“データ愛好家”。#Homescreenの制作にあたっては各種SNSに投稿されているホームスクリーンのスクリーンショットを大量に集めて参考資料にしたそうで、その資料から見えてきたデータをブログで公開しています。
#Homescreen2014 — Medium
https://medium.com/@Borthwick/homescreen2014-4d07472265c7
◆1000枚のホームスクリーンの分析データ
betaworksのジョン・ボースウィックCEOは、「ホームスクリーンをSNSで共有する」というアプリの開発を考え、いろいろなSNSをチェックしました。Facebook・Instagram・Snapchatではホームスクリーンの投稿は少なかったのですが、Twitterでは多くの人がホームスクリーンを投稿していたので1000枚以上のスクリーンショットを収集することができ、これらを分析することで、いろいろなデータを得ることができました。
収集したサンプルのうち、87%がiOSデバイス、12%がAndroid、1%がWindowsPhoneという割合。ほとんどの人がホームスクリーン上にテキストアプリかメッセージアプリをインストールしており、Apple純正メッセージアプリの利用率は89%、純正電話アプリの利用率は86%とのこと。サードパーティ製のメッセージアプリがホームスクリーンに配置されている割合は、FacebookのMessengerが14%、Whatsappが12%、Snapchatが11%、Pathが5%、Groupmeが4.7%、HipChatが2.6%、Lineが1.5%、Viberが1%、Kikが0.5%。
多くのユーザーがスマートフォンのメッセージアプリをインストールしていることから、スマートフォンは「単なる電話」ではない扱いを受けていることがわかります。なお、これらの結果はアメリカ人を対象にしているため、アメリカ以外の国では違った結果が表れるだろう、とボースウィックさんは予想しています。
ホームスクリーンに配置しているブラウザアプリはSafariが65%と最も多く、続いてChromeが18%、ホームスクリーンにブラウザなしが9.8%、2種類のブラウザアプリ使用が7%、Opera Miniが0.5%という割合。Apple純正カメラアプリをホームスクリーンに配置しているのは全体の63%とのこと。メニュードックに配置するアプリはほとんどの人がメール・電話・ブラウザといったアプリを選択しています。メールアプリに関してはApple純正アプリからサードパーティ製アプリに切り替えている人が50%を超えていましたが、ブラウザやカメラの場合はデフォルトアプリの使用率は高く、Appleはサードパーティ製アプリへのユーザー流出を防ぐことに成功していると言えます。
サードパーティ製アプリのデータでは、全体の68.6%がホームスクリーン上に配置しているFacebook/Massanger/Pages/InstagramアプリからFacebookサービスにアクセスしています。DAU(SNSのデイリーアクティブユーザー指標)がモバイルだけで50%を超えていることからも、他のアプリに比べて圧倒的な支持を得ていることがわかります。アプリ単体で見てみると、Facebookアプリだけをインストールしているデバイスは18%、Instagramだけのデバイスは12%となっています。36%のデバイスはFacebookとInstagram両方をインストールしており、さまざまなサービスから「Facebookでシェアする」機能が利用されているようです。
また、全ユーザーの中で62%は少なくともGoogleアプリを1種類インストールしています。42%のユーザーがホームスクリーンに配置しているGoogleアプリはGoogleマップ。次いで17%がYouTubeとChrome 、11%がGoogle Apps系アプリで、Google+アプリは8%となっています。意外にも、Dropboxの16%に対して、Googleドライブはたった4%でした。
#Homescreenにとって重要なSNSであるTwitter関連アプリは、Facebookをはるかにしのぐ85.5%もの割合でホームスクリーンに配置されていました。その内訳は79%がTwitter関連アプリを1つ配置しており、6.5%が2つ以上、14%はTwitterアプリがナシ、という結果が出ています。なお、Twitterの公式クライアントアプリの配置率は37%にとどまっており、サードパーティ製Twitterクライアントアプリの配置率は55%。その内訳はTweetbotが49.5%となっています。
◆#Homescreenアプリを使ってみた
1000枚のホームスクリーンからiOSユーザーの動向が詳しく分かったわけですが、その成果であるアプリ「#Homescreen」は以下から無料でダウンロード可能です。
#Homescreen on the App Store on iTunes
https://itunes.apple.com/us/app/homescreen/id935726715
iPhoneだけでなくiPadでもインストール可能です。
#Homescreenをインストールしたら、まずは電源とホームボタンを同時に押して、共有したいホームスクリーンのスクリーンショットを撮影します。
続いてインストールした#Homescreenをタップして起動。
写真へのアクセスを求められるので「OK」をタップ。
自動的に最後に撮影したスクリーンショットがアップロードされます。
するとTwitterアカウントのアクセスを求められるので「OK」をタップ。
投稿画面が表示されるので、そのまま「投稿」を押せば、自分のTwitterアカウントでホームスクリーンのスクリーンショットを共有できるわけです。なお、自分のテキストは任意のものに変更してもOK。
Twitterへの投稿が完了。さらに右下のボタンをタップすると……
メニューが出現するので「Open in Safari」をタップ。
するとhomescreen.is上にアップロードされている自分のホームスクリーンを確認できます。このページでアプリのアイコンをタップしてみると……
アプリの情報を確認可能。他人が共有したホームスクリーンの中に知らないアプリがあってもすぐにわかるので便利です。
なお、先ほど投稿したTwitterアカウントのタイムラインを見てみると、こんな感じでホームスクリーンが投稿されていました。
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