ハードウェア

ストロボの光を柔らかくする超柔軟なシリコン製ディフューザー「MagSphere&MagBounce」


以前にKickstarterで3万5000ドル(約400万円)の目標出資額に対して、21万ドル(約2380万円)もの出資を集めてストロボ用カラーフィルター「MagMod」が製品化されていますが、同社からMagModと併用可能なスピードライト用ディフューザー「MagSphere」と「MagBounce」が登場しました。

MagSphere & MagBounce Flash Diffusers - by MagMod by Spencer Boerup — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/spencerboerup/magsphere-and-magbounce-flash-diffusers-by-magmod

「MagSphere」と「MagBounce」がどのようにしてフラッシュの光を改善してくれるのかは以下のムービーから見ることができます。


写真撮影において採光を考えるのは非常に大事な要素です。これは光なしでリンゴを撮影したもの。真っ暗で何が何やらわかりません。


これに自然光を加えると、同じ被写体でもがらりと雰囲気が変わります。


採光を考える時に重要なのが、「光源のサイズ」と「光の差す方向」。


RIFA(リファー)のような撮影用ライトを使うと、影を柔らかく撮影できるため、光源は大きくてソフトなものがベスト。


デジタル一眼レフの標準装備のような小さなフラッシュを直接当てて撮影すると、影がキツくなって良い写真に見えないのはコレが原因です。


そのため影が強くできてしまう場所では、ストロボをうまく使うことできれいな写真を撮影することができますが、「ストロボを上に向ける」「反射板を使う」など、光の当て方を工夫する必要があります。


そこでストロボにMagSphere/MagBounceをぺたりと取り付けるだけで、簡単にプロ並みの美しい写真が撮影できるというわけです。


例えば普通に撮影するとリンゴに光が反射して強く影ができている場合……


MagSphereを着けるとリンゴの光の反射が薄くなり、影が柔らかくなったためにきれいな写真に仕上がっています。


そんなMagSphereの実物がコレ。一見すると「なんだコレ?」と思ってしまう物体ですが……


このようにフラッシュヘッドに取り付けて使うわけです。


ヘッドの周辺には専用の磁石入りバンドが取り付けられています。


MagBounceも磁石を内蔵しているため、上にポンっと置くだけでアクティブに動き回ってもとれることなく使えるディフューザーとなっています。


これはフラッシュなしで撮影した女性モデルの写真。


こっちがMagBounceを着けて撮影したもの。被写体全体が不自然な影を作ることなく写っています。


柔らかいシリコン製のため、ぐにゅっと握りつぶして収納してもOK。


形がついてしまうことはなく、使用時にはすぐに元の形に戻ります。


横向きに置くこともできるので、状況や場所に合わせて光源の向きを変えることが可能。


モノを落としてしまっても、ハンマーで思いきり殴っても、拳でたたきつぶしても、最後には元の形に戻る優れもの。


なので、ぎゅうぎゅうのカメラバッグにも押し込んでしまえるわけです。


そしてこっちがMagSphere。


取り付け方はMagBounceと全く同じですが、フラッシュヘッドに取り付ると光全体を抑えます。


まずは裸のフラッシュ撮影を露出計で計測すると、数値はF/11.0、シャッタースピード1/10になります。


次にMagSphere装着時。F/8.0、シャッタースピード2/10になり、暗くなり過ぎずにふんわりとした雰囲気の写真が撮れるように。


競合製品ではF/4.0、シャッタースピード9/10と、裸のフラッシュ光に比べて480%も暗くなってしまいます。


ストロボのズーム設定を変えて撮影した結果が以下。MagSphereを着けたままでもそれぞれの照射範囲設定が反映されているのがわかります。


なお、MagSphereの内部にはカラーフィルターを取り付けることもでき……


取り付けて撮影すれば、またひと味違った雰囲気で写真が撮影できそう。


こちらも形状記憶シリコンで作られているため、ぐにゅぐにゅに握りつぶしても大丈夫。


パッと手のひらを開くと元通りです。


また、ストロボのダメージを緩衝する役目も果たしてくれます。


そしてMagModシリーズのフラッシュ光分散プレートMagGridなどを既に持っている人なら……


その上からMagSphereを取り付けて、相乗効果を得ることも可能というわけです。


以下が撮影例。左上が裸のフラッシュ、右上がMagSphereのみ、左下がMagSphere+MagGrid、右下がMagSphere+MagGrid Version 2です。


なお、Kickstarterのプロジェクトに出資するとゲットできる製品が以下の通りです。

・59ドル(約6700円):MagSphere×1+MagGrip(専用磁石バンド)×1
・59ドル(約6700円):MagBounce×1+MagGrip×1
・79ドル(約9000円):MagSphere×1+MagBounce×1、(MagGripなしでは取り付けできないので要注意)
・149ドル(約1万7000円):MagSphere×1+MagBounce×1+MagModベーシックキット(MagGrip/MagGrid 2/MagGel 2/トランスミッターバンド)×1
・149ドル(約1万7000円):MagSphere×2+MagBounce×2、(MagGripなしでは取り付けできないので要注意)
・279ドル(約3万4000円):MagSphere×2+MagBounce×2+MagModベーシックキット×2
・299ドル(約3万4000円):MagSphere×2+MagBounce×2+MagModベーシックキット×2、2014年12月発送、50名限定


製品の発送は2015年2月ごろを予定しており、アメリカ国外への発送は別途送料が必要ですが、金額が記載されていないので出資時に問い合わせる必要があります。出資の締め切りは2014年12月4日(木)の13時となっています。

MagSphere & MagBounce Flash Diffusers - by MagMod by Spencer Boerup — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/spencerboerup/magsphere-and-magbounce-flash-diffusers-by-magmod

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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