取材

無料で世界最大級の巨大金塊に触りまくれる「金瓜石黄金館」に行き、台湾随一の絶景も堪能しました


台湾北部の山間の町・九份(ジォウフェン)は日本統治時代の町並みが残されたノスタルジックな風景を保ち、映画「悲情城市」のロケ地になったことで大きく注目を集め、日本人旅行者にも人気の観光地になりました。しかし、九份から目と鼻の先の距離にも、同じく日本統治時代の雰囲気が残された場所「金瓜石」地区があり、九份ほどメジャーではないものの、日本統治時代の余韻を感じられる見所満載のスポットとなっています。

台湾MRT(地下鉄)の忠孝復興駅1番出口に到着。金瓜石・九份方面へはここから基隆客運のバスが出ています。


忠孝東路三段を挟んだところにある太平洋SOGOが目印。


しかしMRTの出入口すぐにあるバス停をよく見ると、「九份・金瓜石方面のバス停は移動した」との案内。



旧バス停から徒歩2分の復興南路一段にあるステーキハウス「TASTY」前に移動しているので注意です。


九份・金瓜石方面は1062系統バスで102台湾ドル(約350円)


バスを待っているとタクシーの運ちゃんがタクシーの優位性を猛アピール。意外と安いので複数人なら乗るのもありかも。


バスが到着。金瓜石・九份から来た人とほぼ入れ替わる形なので確実に座れます。


バスに乗るときに威力を発揮するのがプリペイド式ICカード「悠遊カード」。MRTの各駅や売店で500台湾ドル(約1400円。うち400台湾ドル分がチャージ済みで100台湾ドルは預け金)で販売しているのでバスに乗る前に購入しておくのがオススメ。


透明の乗車券を受け取って金瓜石への移動がスタート。


金瓜石へはバスで約1時間。高速道路を移動します。


約50分ほどでほとんどの人が下車。


みんな九份で降りるようです。しかし今回は、九份の先にある金瓜石が目的地。


九份から約10分で金瓜石に到着。降りるときは運転手さんに乗車券を渡し悠遊カードをタッチすればOK。言葉を話せなくとも正確に運賃を支払えるので非常に便利です。


バスターミナル横にある小さな門が金瓜石観光の入り口。


金山の作業をイメージしたモニュメント。金瓜石はかつて日本統治時代の1930年代に金脈が発見されゴールドラッシュに沸いた地域です。


3分ほど歩くと新北市立黄金博物館のサービスセンター(案内所)に到着。


入り口にはおじさんの人形。


記念撮影に大人気。


案内所では黄金博物館の日本語対応パンフレットをもらえるのでぜひもらっておきましょう。


レンガ路を進んでいきます。


案内所すぐ横に「四連棟」という日本式長屋の建物。日本人職員の宿舎だったとのこと。


やはり日本家屋の建物。これは現在、警察署として使用されています。


続く坂道をどんどん上っていきます。


日本家屋のレストラン「礦工食堂(Golden Impression Cafe)」。食事時には観光客であふれます。


レストラン横の石段を登った先に……


「太子賓館」。ここは1922年、皇太子(昭和天皇)の金瓜石視察のために建設された迎賓館。


太子賓館は中には入れませんが、外観を見学することは許されています。


所々、外から中を見ることができます。


庭の池にはニシキゴイ。


しかし、太子賓館に皇太子が訪れる機会はありませんでした。


太子賓館を出てさらに山を登っていきます。


金採鉱所跡地はSECOMが警備中。


ハイキングさながらどんどん進みます。


途中で現れるレール。


ここを金鉱石を運搬するトロッコが走っていたようです。


金山の過酷な労働環境を表現するモニュメント。


ようやく見えてきたのが黄金館。


ガラスパネルには「金」の文字。


ミストシャワーを浴びつつ建物の中へ入ります。なお、入場料は無料です。


黄金館横にあるのは本山第五坑道。ここでは労働体験ができるとのこと。


入り口では巨大な金の看板がお出迎え。


手で触ることは禁止されています。


1階には採掘道具が展示されており……


金鉱山のミニチュア模型もあり。


労働者のヘルメット


作業服


電話機


労働者の登録証や安全指導マニュアルなど貴重な資料も展示されていました。


階段で2階へ。


2階には「金」に関する資料が展示されていました。


巨大な金のパネル


世界の金鉱分布図


金でできた装飾品


2階の奥に巨大な黄金色の物体を発見。


重さ220.3kgの巨大な金塊。静岡県・土肥金山郷土資料館にある250kgの金塊に次いで世界第二位の大きさを誇ります。


巨大金塊の時価がディスプレイされています。当日の時価は2億8484万7900台湾ドル(約9億6800万円)


この金塊は触ることができます。なでなでしていると、なんだか金運が高まりそう。


みんな自然と笑みがこぼれます。


黄金館で巨大金塊を触りまくってお腹いっぱい、というところですが、ここまで来たらぜひ訪れて欲しいのがさらに山の上にある「金瓜石神社」


ほとんどの人は黄金館で折り返すのですが、構わず石段を登りまくります。


遠くに勧済堂の関羽像が見え、景色は良好。


延々と続く道を修行僧のごとく進みます。


道ばたにはトマト。


ようやく神社の入り口に到着。


と、思いきやまだまだ続く石段。


上り続けると鳥居が見えてきました。


鳥居をくぐると……


まだまだ続く石段。ここまで来たらもはや引き返せません。


どんどん進むと……


再び鳥居。


ついに金瓜石神社に到着。


この柱は旧黄金神社跡。


奥の階段を上ると……


社殿跡。


賽銭が供えられていました。


よく見ると「大日本帝国政府」発行の紙幣も……。


一方、台湾の貨幣も賽銭として入れられていました。


日台の友好を祈願した後は……


絶景を堪能する時間。


石段をひたすら登った者だけに与えられる素晴らしい景色。山の向こうに海が広がります。


無料アプリ「Googleカメラ」で撮影した金瓜石神社社殿跡からの景色がこれです。

ビュー: 金瓜石神社(撮影: GIGAZINE logv


絶景に癒やされた後は下山し、再び太子賓館下の礦工食堂を訪れ食事にしました。


言われるままに並びます。


店内は狭め。


そこで店外のテラス席で食べることに。


注文したのは鉱山で働く労働者の食事をイメージしたという「礦工便當」で290台湾ドル(約990円)


アイスティーなどのドリンク付き。


バンダナをほどくと中からアルミの弁当箱とお箸。


中身は鳥のフライが載せられたお弁当。


黒コショウがたっぷりかけられた肉の表面はジューシー。


肉の下には山菜や豆腐などがトッピングされており、先に混ぜ混ぜかやくご飯状態にするのがオススメ。


山登りのあとは箸が進みまくりであっという間に完食。


なお、この弁当箱・箸・バンダナはお土産としてもらえます。


バスターミナルに戻るとカオス状態。台鐵の瑞芳駅や九份などからバスが乗り入れるため大混雑に。


788系統のバスに乗れば約10分で九份に到着。


台湾で最も人気のスポットの一つである九份も楽しめるというわけです。


台湾の人気スポット九份からバスでわずか10分さらに進んだ先にある金瓜石地区は、九份に比べるとあまり知られていない隠れた名スポットで、九份観光の前に訪れる時間を作る値打ちのある場所でした。

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in 取材,   試食, Posted by darkhorse_log

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