無料で複数のカレンダーを閲覧・編集できるアプリ「Sunrise Calendar」

GoogleカレンダーやiCloudカレンダーなど、インターネットにつながっていればどこでも確認できるオンラインカレンダーを使っている人も多いと思いますが、複数のカレンダーを使っていると書き込んだ予定が分散してしまって管理が大変になることもあります。そんな悩みを解消してくれそうなアプリがSunrise Calendarで、このアプリを使うと複数のオンラインカレンダーをひとまとめにした表示が可能になるなど便利な機能が提供されています。

Sunrise Calendar
https://calendar.sunrise.am/

Sunrise CalendarはGoogleカレンダーやiCloudなど複数のオンラインカレンダーの情報を1か所にまとめて表示し、さらに「Interestingカレンダー」と呼ばれる祝日やイベント開催日の情報を追加表示できるアプリ。Sunrise Calendar上で作成したり修正したりしたスケジュールは元のアカウントにも反映させることができるので、複数のカレンダーを使い分けている人にとってはかなり便利なアプリです。

◆iPhoneで使ってみる
Sunrise CalendarはiPhone・iPad対応のiOS版とAndroid版、そしてGoogle Chromeの拡張機能の3種類がリリースされています。今回は最も新しいバージョンがリリースされているiOS版を使ってみることにしました。アプリをインストールするには以下のリンクをタップ。

iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Sunrise Calendar – for Google Calendar, Exchange and for iCloud
https://itunes.apple.com/jp/app/sunrise-calendrier-google/id599114150

「インストール」をタップして通常どおりのインストールを行うだけ。

初回起動時にはアプリの簡単な説明が表示されます。ひととおり目を通して「新しいユーザーです」をタップ。

Sunrise Calendarに登録するためのアカウントを指定します。今回はGmailのアカウントを使ってみるので「Google」をタップし、アドレスとパスワードを入れてログイン。さらにSunrise CalendarがGoogleアカウントの基本情報を使用することに「承認」を行います。

Sunrise Calendarには、iCloudやFacebookのカレンダーやアプリの情報をひも付けて同期させることができます。希望のアカウントの「つながる」をタップしてログインしてから「次へ」をタップ。

iOS版のSunrise Calendarでは「Interestingカレンダー」が追加されており、国ごとの休日などはもちろん、スポーツやイベント、経済や宗教にちなんだ予定を表示してくれます。

たとえば、「F1」の項目を選ぶと、レースそのものを示す「すべて」の項目以外にも、「レース」「資格を得る」「練習」という個別のセッションごとに分割された予定を細かく表示させることが可能になっています。なお、「資格を得る」という項目は「予選」を意味するQualifyを誤って翻訳しているもののようなので、今後の修正に期待。

「次へ」をタップすると、ひも付けられたアカウントとの同期が開始され、現在の位置情報取得の確認画面が表示されるので「OK」をタップすると、カレンダーの画面が表示されました。

カレンダーの内容が表示されました。1日が3分割され、おおまかな予定とともに天気予報がさりげなく表示されています。

項目をタップすると、初回のみ「連絡先へのアクセス」を確認する画面が表示されるので「OK」をタップすると、詳細が表示されました。「編集」をタップして内容を修正すると、元のGmailアカウントにも反映されるようになっています。なお、この更新には数分～数十分のタイムラグが発生することもありました。

画面右上の三本線アイコンをタップすると、3日後までの日別スケジュールがタイムラインで表示されました。Interestingカレンダーで選択したF1グランプリの開催日も表示されているのが確認できます。

さらに、画面サイズが大きなiPadでカレンダーを一覧表示させたのがこんな感じ。先ほどのF1グランプリの日程や緑色で示したサッカー・ワールドカップで選択したチームの試合日程に加え、もともとはGoogleカレンダーやｉCloudカレンダーに分散していた予定が、1つの画面で一覧表示されるようになりました。

さらに、Sunrise Calendarから各アカウントのカレンダーへの予定を書き込むことも可能となっています。新しいイベント作成画面の「カレンダー」でアカウントを選択して「追加」をタップすると、予定がアップロードされて元のカレンダーに反映されます。実際に反映されるまでには数分～十数分の時間がかかることもあるので注意が必要です。

◆Android版Sunrise Calendar
Sunrise CalendarはAndroid版もリリースされていますが、記事作成時点ではiOS版のバージョンに追いついていなかったようで、Interestingカレンダーの機能などが実装されていなかったり、各種メニューが日本語化されていない状況となっていました。今後のバージョンアップに期待したいところなので、アプリが気になったAndroidユーザーはとりあえずインストールしておくのも一手です。

Sunrise Calendar - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=am.sunrise.android.calendar

◆Google Chrome版
さらに、Google Chromeの拡張機能としてインストールすることも可能です。こちらも旧バージョンとなっており、Interestingカレンダーなどは未搭載となっていますが、今後のバージョンアップに期待したいところです。

Chrome ウェブストア - Sunrise Calendar
https://chrome.google.com/webstore/detail/sunrise-calendar/mojepfklcankkmikonjlnidiooanmpbb

◆2015/02/12 09:45追記
MicrosoftによるSunrise買収が正式に発表されました。買収額は1億ドル(約120億円)ともいわれていましたが、現時点での発表はありません。買収後もSunriseのサービスは引き続き無料のままで継続されることが併せて発表されているので、既存のユーザーには大きな影響はなさそうです。

Sunrise - It's just the beginning.
http://blog.sunrise.am/post/110577824529/sunrise-microsoft

Sunrise, creator of innovative calendar app for mobile devices, acquired by Microsoft - The Fire Hose
http://blogs.microsoft.com/firehose/2015/02/11/sunrise-creator-of-innovative-calendar-app-for-mobile-devices-acquired-by-microsoft/

この買収の狙いは、Sunriseがすでに実現しているPCやスマートフォン、タブレットといったマルチプラットフォーム上でのサービス提供技術を、Microsoftがクラウド化を進めるOfficeアプリケーションに応用するものとみられています。

◆2016/05/12/ 09：30追記
Microsoftによる買収後、iOS・Android向けのOutlookアプリ内に機能が統合されていっていたSunrise Calendarですが、日本時間の2016年5月12日(木)付けで、Sunrise Calendarアプリのサポートを終了する旨のブログ記事「It’s almost time to say goodbye(さよならを告げる時がきました)」が投稿されました。数日中にはApp Store、Google Playからもアプリを削除し、2016年8月31日には公式にアプリをシャットダウンする予定とのことです。

It's almost time to say goodbye - Sunrise
http://blog.sunrise.am/post/144196642739/its-almost-time-to-say-goodbye